軍隊の設置によって鉄道網などのインフラ整備が進み、地域の風景は一変した。軍事援護・慰霊などを通して人々の生活に軍事が浸透した実態や、空襲で壊滅する軍都の姿を描き出す。日常のなかに軍隊が存在した意味を問う。 軍隊の存在と地域社会―プロローグ…原田敬一/Ⅰ 軍都を造る/壊される(鉄道と軍事拠点…松下孝昭〈軍事拠点と鉄道網の形成/日清開戦と鉄道/動員される兵士たち〉/遊廓・慰安所…林 博史〈近代日本の性売買―遊廓・公娼制/軍隊と遊廓/戦時下の遊廓と慰安所―軍慰安所と産業慰安所/戦後―公娼制の復活と廃止〉/日本の都市空襲と軍都…山辺昌彦〈連合軍空襲のねらい/どのような空襲が実施されたか/与えられた被害はどうだったのか〉/近代の戦争遺跡…菊池 実〈近代遺跡としての戦争遺跡/戦争遺跡取り扱いの変遷/地上資料と埋没資料/発掘された焼却文書/文化財としての指定・登録/埋蔵文化財としての戦争遺跡〉以下細目略