量子ビットを用いて計算を行う量子コンピューターの実用化に向けて、多くの研究が行われています。そんな量子コンピューターの実用化のカギの1つである「マヨラナ粒子」を観測したという報告は、多くの研究チームによって提出されてきましたが、その大部分が撤回・反証されています。マヨラナ粒子を観測する研究に長く携わっているピッツバーグ大学のセルゲイ・フロロフ准教授は、「マヨラナ粒子を観測した」という不正確な報告が続出している原因について解説しています。 Quantum computing’s reproducibility crisis: Majorana fermions https://www.nature.com/articles/d41586-021-00954-8 マヨラナ粒子は、エットーレ・マヨラナによって1937年に存在を予測された粒子で、量子コンピューターの開発に役立つとして、マヨラナ粒子