6月28日、発売10周年を29日に迎える米アップルの「iPhone」は、スマートフォン革命の幕開けにおいて極めて大きく貢献した。しかし黎明期の苦戦ぶりは意外と人々の記憶から抜け落ちている。ニューデリーの携帯電話の販売店で昨年7月撮影(2017年 ロイター/Adnan Abidi) [28日 ロイター] - 29日に発売10周年を迎える米アップルの「iPhone(アイフォーン)」は、スマートフォン革命の幕開けにおいて極めて大きく貢献した。
大きな幻想 iPhone5を手に入れてもコミュニケーションの方法が一変するわけではない Lucas Jackson-Reuters 私はアップルの「iPhone5」に興味がない。新しい機能も、地図アプリの不具合も、納品スケジュールもどうだっていい。 カスタマイズした自分のiPhoneをインスタグラムで公開するのも、どうかと思う。愛する子供やペットじゃあるまいし。たかがプラスチックと金属でできた携帯電話ではないか。 もちろんiPhoneは大ヒット商品ではある。向こう数カ月で1000万台も売れる見込みで、平均価格299ドルとして総売上額約30億ドルになる。確かに景気拡大に貢献しそうだ。 とはいえ、社会に大きな変化をもたらすことはないだろう。iPhone5を使ったからといって仕事やコミュニケーションの方法が一変するわけではない。 起業家の「プチ」エンジェルに iPhone5を買うくらいなら、その
米Appleの初代iPhoneは、今から5年前の2007年6月29日に米国で販売が開始された(訳注:日本は2008年7月11日)。iPhoneは、Appleを「世界で最も成功を収めたテクノロジー企業」の地位に押し上げた立役者であり、ITのコンシューマライゼーションの時代の先駆けだ。 このような成功を目にすると、iPhoneがAppleにとって危険な賭けだったことをつい忘れてしまう。例えば、物理キーボードがないので失敗は目に見えているという意見があった。その他にも、競合他社、将来のパートナー、独立系アナリストを含め大勢がさまざまな問題を指摘し、iPhoneの成功を疑っていた。 今回は、2007年当時にiPhoneの成功に否定的だった4人の発言を振り返ってみる。 関連記事 これがAppleの「iPhone 5」だ!(臆測、うわさ、リークによると) iPhone/iPad向けスマートフォンVPN
ああ勘違い iPhone4を持てば誰でも芸術家になれる? Jessica Rinaldi-Reuters iPhoneで大人気の写真用アプリ「インスタグラム」のアンドロイド版が登場した。 アンドロイド・ファンにはうれしいニュースに、たいそうご不満なのがアップル・ユーザーの皆様方だ。「下層階級のアンドロイド人と一緒にされるのはごめんだ」などと、ネット上で嫌悪感をぶちまけている。 ならば私も言わせてもらおう。私はインスタグラムも、あれを使う気取り屋も嫌いだったが、これでますます嫌いになった。 インスタグラムは、自分の撮った写真にフィルターをかけ、レトロなアナログ感を出すシンプルなアプリだ。 このアプリが一昨年の秋頃に出現して以来、およそ才能はないのに流行にだけは敏感な連中がこぞって、くだらない写真を撮りまくるようになった。どんな駄作も、インスタグラムでフィルターをかければ「アート」になると勘違
Siriの驚くべき出自 2010年2月5日、米国サンノゼの新興企業SiriがApp Storeに向けてアプリを無償公開した。それが「Siri Assistant」である。だがこのアプリは、センセーショナルに登場したわけでも、特別支持されたわけでもなかった。 そして2010年4月28日、突如としてAppleがSiriの買収を発表した。この発表を受け、ネット上では早くからiOSに組み込まれるのでは? という噂が流れた。そして2011年10月5日、iPhone 4Sの発表と同時に目玉機能の1つとしてSiriは発表された。10月14日にiPhone 4Sが発売されると、Siriは驚くべきことに母国語がサポートされていない日本でさえ人々を魅了した。これを機に英語を勉強する者さえ現れる始末だ。 Siriのすばらしい機能は他の解説記事に譲るとして、Siriの出自について語りたい。Siriの大元をたどると
レンズの口径が3.8メートルと国内では最大となる光学赤外線望遠鏡が、岡山県浅口市に完成した。将来の望遠鏡のために新しい技術を満載し、大きな割に機動的に動かせられる。宇宙で突発的に起…続き 銀河誕生の謎探れ 130億光年見通す望遠鏡の仕組み [有料会員限定] ケプラー宇宙望遠鏡が引退 太陽系外惑星を多数発見
「iOS 4.3でホーム画面に保存したWebアプリは動作が遅い」と言われたら、誰でもエッと思ってしまう。実際、iOS 4.3のSafariで動作するiPad 2のSunspider-0.9.1の結果が2100ms前後であるのに対して、フルスクリーンモードで動作する状態でホーム画面に保存したものを実行すると約5200msに落ち込むのだ。 iOS 4.3のSafariのSunspider (0.9.1)ベンチマークは2144ms 同じデバイス、同じネット環境でもホーム画面に保存したフルスクリーンモードで実行すると5225msに これをThe Registerは「iPhoneのホーム画面で、オープンなWebアプリに手錠をかけるApple」という見出しで報じ、その中で「AppleはWebアプリの品質が低く感じられるように、ちょっとした不具合を利用している」という匿名のモバイルWebアプリ開発者の指
iPhoneと組み込み技術で未来を考える(6) ―― iPhone,iPadを活用した家庭用ロボット・パートナ 久保田 直行 サブプライム問題による景気の落ち込みや一時期のガソリンの高騰,エコカー減税などの影響を受けて,日本では低燃費を誇るハイブリッド・カーがよく売れています.日本の自動車産業は組み込み技術に大きく支えられていますが,これはロボット産業も同様です.日本のロボット技術は世界のトップ・クラスであり,経済産業省と独立行政法人新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)の予測では,ロボット産業が2020年には2.9兆円,2035年には9.7兆円に成長するのだそうです(1). しかし,自動車産業とロボット産業には異なる点もあります.自動車の市場は,家庭用から業務用まで多岐にわたっていますが,ロボット産業の顧客の多くは組み立てや加工などの製造業です.すなわち,家庭用の市場がまだ開拓さ
前回は,ワインバーグが議論してきた「システム思考」という視点(1)から,iPhoneと組み込みシステムについて考察してみました.前回に引き続き今回も,システムの「定義」という観点から,iPhoneやiPadと組み込みシステムの関係について考えてみようと思います. ●ワインバーグの「法則保存の法則」とApple社 スティーブ・ジョブズが復帰してから,Apple社の製品にはさまざまな革新が見られました.2007年にApple Computer, Inc.は「Computer」という言葉を外し,Apple, Inc.へと社名を変更しました.そして2010年,iPhone OSはiOSに名称を変更しました.定義そのものを拡張するにあたり,より汎化性の高い方向へ進化させることに成功しています. 通常,機能や規格に合わせて名称が細分化されていくことは多いのですが,名称が統合,あるいは一般化されていくこ
私が新米のテクノロジー担当記者だった頃、業界の最先端を走っていたのはミニコンピューターに取って代わろうとしていたデスクトップパソコンだった。今日、注目はスマートフォンと呼ばれる携帯情報端末に集まっている。その新しい市場の動きを見ていると、往年の名作を若手俳優でリメークした映画を見ているようだ。 デスクトップの黎明期と同じように、端末はどんどん小型化している。基盤となる技術が急速に進化している点も同じだ。ハードウエアメーカーはどのインターフェースが利用者に支持されるか模索を続け、ソフトウエアメーカーは端末の新しい使い方を次々と提案している。そして最先端の技術革新が市場をリードする企業を脅かすことで、業界地図が塗り替えられようとしている。 特に私が既視感を覚えるのは、アップルの対応だ。1984年、アップルは初代マッキントッシュを発売。視覚的に操作できる「グラフィックインターフェース」を採用した
一見順風満帆に見えるApp Storeのアプリ開発だが,“光”の部分だけでなく開発者を悩ませる“影”の部分もみえてきた。まだまだ発展途上であることが浮かび上がる。 iPhoneが優れたUIを持つが故に,開発者を悩ますこともある。単に携帯電話向けアプリを移植しただけではユーザーの支持は得られないからだ。ナビタイムジャパンは,乗り換え検索などの機能を持つiPhone用アプリを投入したが,短い開発期間で作成したため,操作性については従来の携帯電話向けアプリと変わらない部分が残っていた。「携帯電話と同様にカーソルを合わせて,文字を入力するというインタフェースだったため,ユーザーからは『がっかりした』という声も上がった」(大西社長)という。現在は,iPhoneの操作性を生かした機能強化版の開発を急ピッチで進めている。 インストールのトラブルで配信中止 発展途上ゆえの困難に直面した開発者もいる。「アプ
買った、買ったよ、買いました、iPhone 3G!! Macと同じOS Xベースのシステムを備えるこのデバイスを、これから数回にわたりあれやこれやしてみたいと思います。 販売方法にもの申す さてiPhone 3Gを……その前に、愉快とは言い難い話をせねばなるまい。筆者が住む横浜市郊外にあるソフトバンクモバイル販売店で体験した、iPhone 3G購入にまつわる話だ。 まず1点は、クレジットカードの申し込みを強制されたこと。カードは複数所有しているので不要だと繰り返し主張したが、先方はかなり強気。支払いを6回終えれば解約OK、年会費無料とのことなので、まあ仕方ないかと思い承諾した。 ここまではよくある話だが、「Wホワイト 」の強制はいかがなものか。そもそもケータイで音声通話をする機会が少ない筆者にとって、まったくメリットのないプランだ。iPhone 3Gを申し込む場合、「ホワイトプラン(i)」
アップル対ソニーの激戦、再び? iPhoneを持つアップルのスティーブ・ジョブズCEO 前編と中編では、ハード、ソフト、サービス、どの視点から見てもよくできていると、iPhoneの革新性について語ってきた。 それでは未来はどうなるだろう。iPodが携帯型音楽プレーヤーの代名詞の座をウォークマンから奪ったように、iPhoneも先進的といわれていた日本の携帯電話メーカーをなぎ倒して、このまま世界の頂点に君臨してしまうのだろうか。 世界の携帯電話市場では、ここ最近ソニー・エリクソンの“ウォークマンケータイ”が非常に好調だ。来年にかけて、再びソニー対アップルの戦いが繰り広げられるかもしれない。 他社にもチャンスはある。iPhoneはあくまでもパソコンユーザー専用の携帯電話機で、自宅(やオフィスの)パソコンを使ってアクティベートしないことにはほとんどの機能が使えないという、歴史においても類を見ない特
携帯電話史で最大の事件!? iPhone発売 今年1月、iPhoneが発表された直後、“iPhoneは大きな森を生み出す最初の木”という長編コラムを書いた(関連記事前編、中編、後編)。あれから5ヵ月、その“最初の木”がついに花を咲かせた。見事な咲きっぷりだ。 多くの人がiPhoneを求めてApple Storeに列を作った iPhoneが発売されたのは米国なら、使用できるのも米国内のみ、ある意味、日本にはまったく関係のないニュースだが、それでもNHKや民放各社のキー局は、その日のニュースでこれを大々的に取り上げた。海を隔てた日本でもこれだけの盛り上がっていることからもわかるように、米国の盛り上がりっぷりはハンパではない。 筆者も6月、米国でいくつかのイベントに参加したが、どこでもiPhoneの話題が出ないことはなかった。テレビを見ていてもジョークに比喩にiPhoneの話題が飛び出してくる。
AT&Tが業界に落とした爆弾 AppleのiPhone発売は、Apple Store前の行列もスゴかったが、それよりも1台599ドルまたは499ドルのiPhoneが、まるでランチタイムの弁当のように売れていたのが異様な光景だった。そんなのゲームの次世代機発売では当たり前……と思うかもしれない。だが、米国においてハイエンドの携帯電話は、ゲーム機のように一般に深く浸透している人気商品ではない。極めてニッチだ。 米国の携帯ユーザーの大部分は音声が使えれば十分で、携帯電話の種類にもほとんど関心がない。RAZRシリーズがヒットしたのも、機能ではなく、デザインが受け入れられたのだし、一般に普及した頃にはずい分と価格が安くなっていた。いわゆるスマートフォンは、今でもニッチのままなのだ。そんなハンデがあるから話題倒れに終わるリスクも高かったのだが、実際には飛ぶように売れてしまった。 この人気が継続するか…
リリース、障害情報などのサービスのお知らせ
最新の人気エントリーの配信
処理を実行中です
j次のブックマーク
k前のブックマーク
lあとで読む
eコメント一覧を開く
oページを開く