歴史的政権交代から約一ヶ月が過ぎ矢継ぎ早にマニフェスト、実行に向けて政策議論を活発化させています。自民党政権が左翼化して以来、自民党的「大きな政府論」と民主党的「巨大な政府論」との審判に国民は「巨大な政府」を選択しましたが、私はそのマニフェストの中の「子供手当て」を中心とする社会保障政策と「地方分権(主権)などの統治権の問題を勘案しますと、近代市民権が確立して以来、かつてない危険な政権が誕生しつつあると思っています。 フランスの思想家で政治家でもあるトクヴィルは「諸条件の平等を追求すると専制政治を生む」といっています。平等を追求することは中央集権的政治体制による「政治的専制」を呼び、それを回避するために「地方自治」が必要であると、彼はアメリカ合衆国への旅行後に著した「アメリカのデモクラシー」で言及しています。そして「諸条件の自由こそ必要であり、究極はその両方の衡平、バランスが重要である」と