【北京=大木聖馬】中国浙江省で1日まで開かれていたバレーボール女子のワールドグランプリで、6チーム中5位に終わった中国チームの兪覚敏監督が、敗因について「選手が肉を食べていないから」と釈明し、波紋を広げている。 中国は初戦でキューバに勝ったものの、第2戦以降は選手がミスを連発し、米国など4か国に連敗した。兪監督は「試合に出る時は、選手に肉を出さず、今回は3週間食べていない」と明かした。 中国では、「痩肉精」と呼ばれる筋肉増強剤を養豚農家が豚に投与することが問題になっている。赤身の増量が目的だが、中国メディアによると、4年前の北京五輪の際にも、痩肉精入りの肉を食べた中国水泳選手がドーピング検査で陽性となり処分を受けた例がある。今回も、ドーピング違反を恐れた監督が、選手に肉の摂取を控えさせたとみられる。