参院選は、民主党にとって厳しい結果だった。選挙総括の議論も必要だが、いずれにせよ厳しく自己改革の自覚を持った体制構築を急ぐべきだ。今回の敗因は2つ。 1つは、下野してから半年間、まだ民主党が生まれ変わることができていない、という有権者のいらだちを助長した党内ガバナンスの欠如。象徴的だったのが東京選挙区の候補者調整だ。 民主党は複数の政党が一緒になってできた。支持層、支持団体も違うわけで、相当丁寧に合意形成を図らなければならない。選挙公示2日前に急遽、公認候補を一本化しても候補者調整とはいえない。結果的に分裂選挙になってしまった。また、元代表の行動もそのことに拍車をかけた。マネジメントのあり方が変わっていないと評されても仕方がないと思う。 もう1つは、争点設定だ。自民党は「衆参ねじれの解消」、「アベノミクスへの評価」、「憲法改正」といった複数の争点を事前に打ち出し、土俵作りを有利な方へと展開