<同性愛者や離婚経験者を教会に受け入れつつ保守派は排除する教皇フランシスコ。急進的リベラルからも批判が集まる教会改革の行く末は> テキサス州タイラーの司教ジョゼフ・ストリックランドとて、はなから教皇フランシスコを嫌っていたわけではない。2013年に南米アルゼンチン出身の彼が晴れてカトリック教会の頂点に立ったときはストリックランドも喜び、称賛したものだ。しかし教皇が次々とリベラルな路線を打ち出すのを見ると、黙っていられなくなった。 離婚した女性や、いわゆるLGBTQの人をどう受け入れるか。聖職者の妻帯を許すか否か。そうした点に関する教皇の教えに、ストリックランドは公然と異を唱え出した。そしてすぐ、自分の立場が「政治的」にまずくなってきたことに気付いた。「今の世の中は政治で動く。この現実からは教会も逃れられない」。司教は本誌の取材にそう答えた。 昨年11月、ストリックランドは司教職を解かれた。
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