・誰が世界を変えるのか ソーシャルイノベーションはここから始まる 原題はGetting To Maybe。「かもしれない」可能性の未来に向かう社会起業家の研究書である。多数の社会起業家の成功と失敗を複雑系や創発の理論的アプローチによって精密に分析していく。世界を変革するソーシャルイノベーションの成功の鍵とはいったい何なのか。 著者はまず人間の直面する課題を以下の3つのレベルに分類する。 1 単純(simple) ケーキを焼く 2 煩雑(complicated) 月にロケットを送る 3 複雑(complex) 子供を育てる 単純な問題はレシピが存在してそれを守れば必ず成功する。煩雑な問題は多様な分野の高度な専門知識が必要だが計画が正しいならば結果の確実性は高い。これに対して複雑な問題は厳密な計画は部分的にしか役に立たず結果の不確実性も高い。前回の成功が次回の成功を保証するものでもない。この問