日本人がどれほど寄付をしているか全体像を明らかにしようと、民間団体が日本初の「寄付白書」を発刊した。09年の個人による寄付は総額5455億円に上り、15歳以上の約3分の1に当たる3766万人が寄付したと推計した。法人による寄付は国税庁統計で年間4000億円台で推移しており、日本に計1兆円規模の寄付市場が存在するとした。 白書をまとめたのはNPO法人「日本ファンドレイジング協会」(堀田力代表理事)。日本赤十字社や総務省などのデータに加え独自のアンケート調査を踏まえて推計した。09年の個人寄付の内訳は「宗教関連」がトップで全体の約4割の2409億円。檀家(だんか)による寄付やさい銭を含み、謝礼金などは除いた。以下は「国際協力」662億円、「国・地方自治体」524億円。 協会の鵜尾(うお)雅隆事務局長は「白書の発行を続け、寄付市場の成長につなげてNPOなどの非営利活動を盛り上げたい」と話した。【