犯罪性がない死亡と即断できず、警察が現場に出向いて周辺の状況などを調べた遺体の数が、2010年は前年比6.3%増の17万1025体と過去最多だったことが3日、警察庁のまとめで分かった。医師や家族らにみとられずに亡くなる孤独死などが増えたためとみられる。 同庁によると、警察が犯罪による死かどうか見極めるために調べた遺体は、91年からほぼ毎年増え続け、この間に約2.3倍になった。一方、厚生労働省の統計によると、死者全体は昨年は119万4千人で、91年に比べ約4割増にとどまっている。捜査関係者は「ここ数年は孤独死が増え、長期間経過したものも珍しくない。事件性があるかどうかはすぐには分からないケースが増えた」と話す。 また、警察が調べた遺体のうち、犯罪の疑いがあるとされる「変死体」として扱われた遺体も4年連続で増え、昨年は1万8383体(前年比17%増)で過去最多だった。 遺体の捜査が専門の