シンポジウム「高齢者虐待の現状・背景と課題への向き合い方」が7月29日、東京都内で開かれ、特別養護老人ホームや地域包括支援センター、家族介護の関係者が意見交換した。参加したパネリストからは、日本女子大の渡部律子教授が「虐待は裏にある複雑なメカニズムを解明しないと解決できない」と述べるなど、虐待された高齢者だけでなく、介護職や家族介護者など介護する側にもケアすることが問題の解決につながるとの声が上がった。 特別養護老人ホームや地域包括支援センター、家族介護の関係者が意見交換したシンポジウム「高齢者虐待の現状・背景と課題への向き合い方」(7月29日、東京都内) 「お年寄り地域福祉支援センターとびうめ」(金沢市)の中恵美センター長は、70歳代男性への虐待に対応した際、妻は認知症、娘は介護疲れでうつ状態、息子は軽度の知的障害があるにもかかわらず障害者手帳を持たない状態だったことが判明し、家族への支