昨年、生死の境をさまよった末に奇跡の生還を果たした中村うさぎさん(56才)。実はこの3月、心肺停止の危険があるとの診断から再入院をしていた。あらためて、日々、死と向き合うことになった彼女は、これからどう生きるか思いを巡らした。中村さんがその心境を綴る。 * * * このたび、2度目の入院からめでたく退院を果たした私である。心配してくださってた皆さん、ありがとうございました。相変わらず車椅子生活だけど、何とか生きてます。 去年の8月、私は東京医科大学病院の神経内科の患者として入院し、その3か月の入院の間に3回も死にかけるという自分でも信じられないような経験をした。 1回目は心肺停止して本当に10分くらい死に、後の2回は呼吸停止したものの心肺停止にまでは至らなかった。が、あのまま心肺が停止して死んでいてもおかしくなかったと思う。 それ以来、私は「死」というものに対するスタンスが変わっ