「2012年は日本でも、統合報告書の作成が本格化しそうだ」。企業の社会的責任(CSR)活動に詳しい専門家は話す。大手の自動車や電機メーカーなどから、問い合わせが殺到しているという。 「統合報告」とは、企業の売り上げなどの財務情報と、環境や社会への配慮、知的資産から、ガバナンスや中長期的な経営戦略までを含む非財務情報を投資家などに伝えること。この情報をまとめたものが、「統合報告書」だ。 加速する統合報告 CSR報告書作成のガイドラインを策定する国際組織、GRI(グリーン報告イニシアチブ)によると、統合報告書が登場した2005年以降増え続け、今年3月時点で2011年版報告書を発行した世界2015社のうち350社が統合報告書を発行。欧州企業は199社に及ぶ。 欧米を中心に機関投資家が社会的責任投資(SRI)を重視するようになり、欧州などで企業による統合報告の発行を制度化し始めたことが背景にある。
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