執筆者 白井 洋一 1955年生まれ。信州大学農学部修士課程修了後、害虫防除や遺伝子組換え作物の環境影響評価に従事。2011年退職し現在フリー 農と食の周辺情報 白井 洋一 2015年10月14日 水曜日 キーワード:バイテク 農薬 有機農業とは化学農薬や肥料を使わず、家畜も抗生物質の使用が制限されるなど、生産のルールは厳しい。その厳しさが消費者の信頼を得ているためか、有機農産物のイメージはよく、欧米先進国では売り上げが年々伸びている。 欧州連合(EU)の広報ウェブサイトEurActiv (2015年10月8日)に「欧州委員会が提案した有機農業の厳しいルールに生産者と欧州議会が反発」というニュースが載った。 突然の出来事ではない。昨年(2014年)3月に、EUの行政府である欧州委員会は有機農業規則の改定案を示し、有機生産者や環境系(グリーン)議員から「厳しすぎる、これでは小規模農民はやって