「事実上の利上げ」との見方も 日本銀行は20日の金融政策決定会合で、10年国債の0%の目標値を維持しつつ、変動幅を拡大するイールドカーブ・コントロール(YCC)の柔軟化策を決定した。この決定に金融市場は大きく反応しており、「事実上の利上げ」との見方も出ている。 日本銀行は、2013年9月にYCCを導入して以降、変動幅を段階的に拡大してきた。この点からすれば、今回の決定も従来の柔軟化の延長線上の措置、と解釈できるだろう。しかし、今春以降、日本銀行は変動レンジの上限である+0.25%を超える利回りの上昇を強くけん制する姿勢に転じたのである。上限を超える利回り上昇は経済に悪影響を与えると、黒田総裁らは説明してきた。この点からは、今回の措置は「事実上の利上げ」との見方がなされるのは自然なことかもしれない。 実際には、10年国債利回りが0.2%程度上昇しても、経済活動に与える影響は限られ、金融引き締
![変動幅拡大は事実上の利上げというよりも事実上のYCC終了か](https://cdn-ak-scissors.b.st-hatena.com/image/square/83620bca87c61f52dc2eb1dd332ae4dff7b03f25/height=288;version=1;width=512/http%3A%2F%2Fwww.nri.com%2F-%2Fmedia%2FCorporate%2Fjp%2FImages%2Fservice%2Ffis%2Fkiuchi.jpg)