IMFのトップからユーロ圏の金融政策の舵取り役に転じることになったラガルド JAMES LAWLER DUGGAN-REUTERS <中央銀行の実務経験がなく経済学者でもない政治家のラガルドは、政治手腕と調整能力を駆使し、大胆な金融政策を遂行できるか> EUのトップ人事をめぐる争いは注目のドラマだった。ドイツのメルケル首相は6月末に日本で開催されたG20で交渉をまとめようとしたが、猛反発を食らって炎上した。 メルケルにとっては、政治生活で最も恥ずかしいつまずきだったかもしれない。それでも最後には、EUの行政執行機関である欧州委員会の次期委員長に同じドイツの政治的盟友フォンデアライエン国防相を据えることで何とか面目を保った。 ただし、この椅子取りのゲームは単なるショーではない。真の重要性とリスクをはらんだ人事だ。個々の人選を見れば、EUは順調に前進しているようにも見えるが、懸念すべき面もある
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