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ブックマーク / book.asahi.com (11)

  • 半径数メートルから問いを発する「わたしたちのための民俗学」―『生きづらさの民俗学』書評―  塚原伸治|じんぶん堂

    記事:明石書店 『生きづらさの民俗学—日常の中の差別・排除を捉える』(及川祥平・川松あかり・辻侑生編著、明石書店) 書籍情報はこちら みんながそれぞれに生きづらい世の中に向きあって、自分たちのこととして考えてみましょう。 ややもすると説教くさくなってしまいそうな呼びかけなのだが、このでは不思議とあまりそんなふうに感じなかった。『生きづらさの民俗学』の魅力を誰かに伝えるときに、何よりもまずこのように紹介するだろう。なぜならば、このことは私が語りたい民俗学の魅力や可能性、そして厄介さとつながっているような気がするからだ。 「日常」の民俗学 民俗学はこの20~30年くらいで大きな変化を経験した。まだ世間のイメージとの間にずれはあるかもしれないが、少なくとも2000年代以降に民俗学に触れた我々世代の学徒にとっては、「ローカルな伝統文化の研究をするのが民俗学」という自己規定はすでにだいぶ相対化さ

    半径数メートルから問いを発する「わたしたちのための民俗学」―『生きづらさの民俗学』書評―  塚原伸治|じんぶん堂
    amamako
    amamako 2023/12/22
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  • 「きしむ政治と科学」書評 耐えた専門家「主語」の粗さも|好書好日

    きしむ政治と科学 コロナ禍、尾身茂氏との対話 著者:尾身 茂 出版社:中央公論新社 ジャンル:社会・時事 「きしむ政治と科学」 [著]牧原出、坂上博 尾身茂氏は、コロナ禍の感染症対策分科会など政府の一連の会議で最も名が知られた専門家であろう。 著者らのインタビューに対し、言葉を選んではいるものの、まず伝わってくるのは、政府の無策に対する氏のもどかしい思いである。今回のような新興感染症による危機は、10年以上前から予想されていた。尾身氏ら専門家は検査・人員体制の強化などの報告書を政府に幾度も提言したが、訴えは十分に生かされず、コロナ禍は始まった。 尾身氏らは、準備がもとより不足であることを知りながら、使命感を支えに踏み込んだ発言を時に続ける。しかしそれが自分たちへの風当たりを強くし、氏には殺害予告も届く。 「我が国の危機管理体制は十分ではなかった」と2020年初夏の見解に記したら厚生労働省か

    「きしむ政治と科学」書評 耐えた専門家「主語」の粗さも|好書好日
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    amamako 2023/09/11
  • tofubeatsの知を拡張する愛読書 知らないより知ってたほうが、面白い確率が高い|好書好日

    tofubeatsさん tofubeats(とーふびーつ) 1990年生まれ神戸出身のラッパー/プロデューサー。中学時代から音楽活動を開始し、高校3年生で国内最大のテクノイベント「WIRE」に最年少で出演。代表曲は「朝が来るまで終わる事の無いダンスを」「水星 feat. オノマトペ大臣」など多数。2022年には中村佳穂らが参加した4年ぶりのフルアルバム「REFLECTION」、初の著書『トーフビーツの難聴日記』を発表する。 目標とするECDと小西康陽 ――アルバム「REFLECTION」と同日に出版される『トーフビーツの難聴日記』のゲラを読ませていただきました。tofubeatsさんは2015年にご自身の会社・HIHATT(ハイハット)を立ち上げましたが、創作以外にも、サンプリングのクリアランスや楽曲の権利処理、契約書の内容を弁護士さんに相談したりといろんな実務を並行されているん

    tofubeatsの知を拡張する愛読書 知らないより知ってたほうが、面白い確率が高い|好書好日
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    amamako 2022/05/18
  • 「ブラタモリ」で紹介できない京都を歩く 京大・高木博志教授の「ブラタカギ」、裏歴史に目背けず|好書好日

    「性や死を隠蔽した観光言説がなにをもたらすのか、考えて」 年間5千万人以上が訪れる京都市は、観光都市として世界的成功例だ。芸妓(げいこ)舞妓(まいこ)の「もてなし文化」など、イメージ作りのうまさが際立つが、一風変わった“観光ツアー”もある。京都大学人文科学研究所の高木博志教授の「ブラタカギ」は、学生や教職員をガイドする人気授業。「歴史は正も負も複眼的にみる必要がある。(テレビの)ブラタモリでは絶対紹介できない京都を歩きます」とは高木さんの前口上である。 この日は新京極から鴨川の河原に隣接する歌舞伎の南座、祇園をへて、豊国神社へと南下するコースだ。おしゃれな繁華街・新京極は、寺院が並ぶ寺町に隣接する。「寺とはかつて興行の場でもあった」と高木さんは言う。江戸時代の寺院境内の興行は、明治維新後、常設の興行地域に変貌(へんぼう)する。明治時代に歌舞伎や浄瑠璃や寄席、大正・昭和に映画館と、時代に応じ

    「ブラタモリ」で紹介できない京都を歩く 京大・高木博志教授の「ブラタカギ」、裏歴史に目背けず|好書好日
  • 円居挽さんを大学のミステリ研へと誘った清涼院流水「コズミック」 「なんでもアリ」という希望と複雑な思いと|好書好日

    「今年、1200個の密室で1200人が殺される。誰にも止めることはできない」 ― 密室卿 1994年の日、密室卿を名乗る者の予告通りに各地で毎日三件の密室殺人が起きていた。日々増え続ける密室殺人もさることながら、そもそも密室卿とは何者なのか……この巨大な謎を迎え撃つのはJDC(日探偵倶楽部)に所属する数百人の名探偵たち。はたして彼らは真実に辿り着けるのだろうか? ……とまあ、とにかく過剰だ。今でこそこうした出オチすれすれの作品は珍しくもないが、あの当時はコロンブスの卵だったのである。というか、『コズミック』は日ミステリ界に落ちた巨大隕石だった。出版直後はパーティーそっちのけでミステリ作家たちがみんな『コズミック』の話をしていたそうだ(そんなが今ありますか?)。当時の私は直接その熱狂を浴びたわけではないが、その破天荒な設定、そして作者や版元の挑発的な言動に痺れ憧れ、氏が在籍していたと

    円居挽さんを大学のミステリ研へと誘った清涼院流水「コズミック」 「なんでもアリ」という希望と複雑な思いと|好書好日
  • 「寒いから、冷房止めて」って会社で言える? 社会学者の富永京子さん「みんなの『わがまま』入門」|好書好日

    文:小沼理、写真:斉藤順子 富永京子(とみなが・きょうこ) 1986年生まれ。立命館大学産業社会学部准教授、シノドス国際社会動向研究所理事。専攻は社会運動論・国際社会学。東京大学大学院人文社会系研究科修士課程・博士課程修了後、日学術振興会特別研究員(PD)を経て、2015年より現職。著書に『社会運動と若者』(ナカニシヤ出版)『社会運動のサブカルチャー化』(せりか書房)がある。 自分の「わがまま」が誰かの問題を解決する ——『みんなの「わがまま」入門』は、つい避けてしまいがちな「わがまま=自分の意見を主張すること」を肯定的にとらえた一冊です。社会学者の富永さんが、なぜ「わがまま」をテーマにを書いたのでしょうか? たとえば、会社の冷房が寒いので温度を上げてほしいとします。その時「暑がっている人もいるかもしれない」「自分の都合で社内の冷房を調節するのは自己中なんじゃないか」と考え始めると、我

    「寒いから、冷房止めて」って会社で言える? 社会学者の富永京子さん「みんなの『わがまま』入門」|好書好日
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    amamako 2019/07/24
    "心の中にいる「プチホリエモン」にどう対応するか"
  • コラム別に読む : 学年ビリのギャルが1年で偏差値を40上げて慶應大学に現役合格した話 [著]坪田信貴 - 速水健朗(フリーライター) | BOOK.asahi.com:朝日新聞社の書評サイト

    ■塾講師が教える自己啓発 分野を説明しにくいだ。ひたすら夢(慶応合格)に向かって努力するおバカなギャルの女子高生さやかを、塾講師の目線から描く。ノンフィクションのようだが少し違う。小説のように、講師と女子高生の会話を軸に物語が進行する。受験する女子高生はひたすら勉強に邁進(まいしん)するが、その夢の動機や挫折の詳細には触れられることはない。 受験メソッドとしての要素もある。有用な教科書のガイド、得点力アップの方法に触れられる。また、聖徳太子を「せいとくたこ」と読むような、おバカなギャルの発言語録としてウケている側面もあるだろう。 だが強いて言うなら心理学のである。巻末に講師である著者が用いた心理学のテクニックの用語解説が付いている。書の核はここにある。夢の動機や挫折が詳細に描かれないのもそのせいだ。これは、素直なギャルを、自分のメソッドで引き上げる塾講師の物語なのだ。 学校の教師に

    コラム別に読む : 学年ビリのギャルが1年で偏差値を40上げて慶應大学に現役合格した話 [著]坪田信貴 - 速水健朗(フリーライター) | BOOK.asahi.com:朝日新聞社の書評サイト
    amamako
    amamako 2014/07/27
  • コラム別に読む : 統計学を知る 佐藤俊樹さんが選ぶ本 - 佐藤俊樹(東京大教授・社会学) | BOOK.asahi.com:朝日新聞社の書評サイト

    ■どんな場合に使えないのか 統計は今、何度目かのブームにある。「最強」と謳(うた)うが30万部も売れ、一般の人向けのセミナーも好評のようだ。私も大学では1・2年生向けの統計を担当しているが、4、5年前から学生の数が急増して、教室と教員の手当てに毎年汗をかく。 「統計」の2文字には神秘的な魔力があるらしい。よく知らない人も、いやむしろ知らない人ほど変に持ち上げたりする。 ■ブームの切実さ しかし、今回のブームはもっと切実な中身があるようだ。今の私たちは、良い意味でも悪い意味でも、リスクとつきあって生きていかざるをえない。この数年で、そのことを痛いくらい経験させられた。 金融や市場の開拓だけでない。例えば「原発は絶対安全だ」と信じようとしたり、「減災よりも防災、防災よりも地震予知」と、リスクをリスクとして見ないようにしてきた。それがかえって大きな被害をうむことがある、と気づかされたのだ。そう

    コラム別に読む : 統計学を知る 佐藤俊樹さんが選ぶ本 - 佐藤俊樹(東京大教授・社会学) | BOOK.asahi.com:朝日新聞社の書評サイト
  • インタビュー : 期待が根拠、それがお金 経済学者の岩井・東大名誉教授 | BOOK.asahi.com:朝日新聞社の書評サイト

    アベノミクスの下、「次元の違う金融緩和」で、世の中にお金があふれ始めた。株式市場はわき、景気が上向く兆しがでている。「期待」に左右される市場経済は、随分気まぐれにみえる。経済学者の岩井克人・東大名誉教授に、「お金と期待の関係」を聞いた。 ――人の期待はそんなにあてになりますか? 「実は、お金と期待の関係は、資主義の質にかかわる問題です。3年ほど前にベルリンであった『貨幣とは何か』を討議する学際的な会議に招かれたが、ギリシャ古典の権威の学者の発表が興味深かった。テーマは『なぜ古代文明の中で、ギリシャだけが私たちに近いのか』。ギリシャ悲喜劇は現代人にも感動を与え、民主主義の原型も、哲学も、現代につながる科学もギリシャでつくり出された。彼の答えは、公共的な討議の伝統でもアルファベットの使用でもなく、『世界史で初めて格的に貨幣を使った社会だった』というものでした。私のような経済学者が言うと我

    インタビュー : 期待が根拠、それがお金 経済学者の岩井・東大名誉教授 | BOOK.asahi.com:朝日新聞社の書評サイト
  • http://book.asahi.com/ebook/master/2012092800004.html

    amamako
    amamako 2012/09/28
    面白い。大澤氏の文章読み慣れていないとちょっと難しいかもしれないが。
  • asahi.com:スピリチュアリティの興隆 [著]島薗進 - 書評 - BOOK

    スピリチュアリティの興隆 [著]島薗進 [掲載]2007年03月04日 [評者]香山リカ(精神科医、帝塚山学院大学教授) ■「新霊性文化」がこの時代に持つ意味 人生の苦しみには、普遍的なものと時代ならではのものとがある。前者は病気や貧困、家族との別れなどであるが、最近は「生きる意味がわからない」など自己喪失感に苦しむ人たちも増えている。後者の苦しみは、決して科学の進歩やお金によっては救われない。 「私って何?」という問いの答えを求めていま、多くの人たちが「スピリチュアル世界」と呼ばれる目に見えない霊的な領域に関心を寄せている。伝統的宗教とは少し異なる装いで「死後の世界」や「人から出ているオーラ」について語られるテレビ番組は、軒並み高視聴率だ。 70年代から80年代にかけてニューエイジ系の若者を中心に起きた「精神世界ブーム」と呼ばれた同様の社会現象を鋭く分析した島薗進は、『スピリチュアリティ

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