会見を終え、退席する海江田万里経産相=東京・霞が関の経産省で2011年8月4日午前9時42分、竹内幹撮影 原子力行政の「解体的出直し」につながるのか。4日急浮上した経済産業省事務次官、資源エネルギー庁長官、原子力安全・保安院長3人の更迭人事。各地の原発の地元では「当然だ」とする受け止め方が広がっているが、「3人よりも首相に辞めてもらいたいという国民の方が多い」と、政府の指導力に疑問を呈する声も出た。 海江田経産相は午前9時半から会見し、3人の更迭方針を表明した。自らの決断であることを強調。「言うまでもなく人事権者は私」と述べ、原子力政策を巡る菅直人首相との不協和音から、首相主導ではないと言外ににじませた。だが、発令時期や後任者も明らかにされない異例の内容だった。省内には緊張した雰囲気が漂い、職員の多くは無言。「経産省はいったいどうなるのだろうか……」と話す若手職員もいた。 松永和夫・経産次