気になる記事をスクラップできます。保存した記事は、マイページでスマホ、タブレットからでもご確認頂けます。※会員限定 無料会員登録 詳細 | ログイン 今年に入り、新規上場企業が激減している。 つい数年前まで小泉純一郎政権のもとで、民営化や規制緩和を進めて、市場原理を追求した。その中から、“ヒルズ族”と呼ばれるITベンチャー振興や大学発ベンチャー計画が生まれてもきた。 私は小泉政権を「改革」「改良」旗印にする改良主義的政権と呼ぶ。政権が残したひとつの遺産がある。それは、ベンチャー企業を育てようという運動である。彼らは、光の方向をみて単純にベンチャー育成を志向した。頭の中にはシュムペーターの創造的破壊という言葉が浮かんでいたに違いない。 ベンチャー志向は、既存の大企業体制への失望から生まれたという点で、陰が光を生んだ図式があてはまる。しかし、光のベンチャー運動にもちゃんと陰はある。それは一方の