天然ガスが溶けた地下水をくみ上げるガス井戸。地下2000~500メートルほどの深さがある ロシアのウクライナ侵略や円安に伴うエネルギー価格高騰でガス料金が上昇する中、千葉県茂原市やその周辺の地域では料金がこの10年間据え置かれ、東京などの6割程度に抑えられている。地元で採取される天然ガスを活用しているためだ。2~10月は政府の料金抑制の補助金でさらに安くなり、周辺自治体は地産ガスの恩恵による安価なガス料金をアピールして移住者の呼び込みなどを図る。 「料理屋では大量にガスを使う。料金が高騰しないのはありがたい」。茂原市内で和食店「めし 処(どころ) 寅や」の経営者(50)は笑顔を見せる。 茂原市を中心に約17万世帯に都市ガスを供給する大多喜ガス(茂原市)によると、ガス料金は2013年に値上げして以降は同じ価格で、平均的な家庭で月額約5310円ほど。2月からは政府の補助金でさらに1000円程度