宮崎駿、鈴木敏夫、高畑勲という強烈な3つの個性の化学反応を推進力とするスタジオジブリの1年を追った『夢と狂気の王国』。(c)2013 dwango 日本アニメの黄金時代は終わりを告げたのか? 国民的アニメ作品を次々と生み出してきたスタジオジブリは今、大きな転換期を迎えている。アニメーション製作に人生を捧げた自身の姿を投影した『風立ちぬ』を最後に宮崎駿監督は引退を表明、高畑勲監督の『かぐや姫の物語』(11月23日公開)も東映動画作品やTVシリーズ『アルプスの少女ハイジ』などを彷彿させる日本アニメ史の集大成的な作品に仕上がっている。2013年は宮崎駿、高畑勲という両巨匠の作品が同年公開されたメモリアルな年として記憶されるだろう。鈴木敏夫プロデューサーが両巨匠の劇場作品を作るために奔走したスタジオジブリはその当初の目的を果たしたことになる。そんなひとつの時代の節目を見届けたのは、ドキュメンタリー