香港政府のトップ、行政長官選出選挙に「真の普通選挙」を導入して欲しい。数万人の香港市民が香港中心部の主要道路を占拠する「雨傘革命」が続いている。 民主主義を求める香港市民の怒りが爆発した――というほど単純な話ではない。活動参加者は決して一枚岩ではないし、中国経済への依存を理解し受け入れている人も少なくない。そうした中でこれほどの抗議活動が生まれた決め手となったのは、香港政府と中国政府による「悪手」だ。
ある日突然、友人のアカウントから「高額額面のプリペイドカード(※iTunesカードなど)をコンビニで何枚か買ってもらえませんか。お金は後で払います」というメッセージが来るが、実はそのアカウントは別人による乗っ取り。素直にプリペイドカードを買い、相手の指示通りにカードの情報を教えると、まんまとお金をだまし取られてしまうという寸法だ。日本語がやや怪しげであることもあり、犯人は中国系の人たちではないかという情報も、最近ネット上で流れている。 このなりすましアカウントからのメッセージが、中国事情に詳しいノンフィクション作家の安田峰俊さんの元にもやってきた。中国語が堪能、かつ元中国ブロガーでこの手のB級ニュースが大好きな安田さん。「ついに俺の所にも来てくれた」と喜び勇んで、乗っ取り犯と会話を試みることにした。 ■オッス、LINE乗っ取り犯からメッセ来た。オラ、すげえワクワクしてんぞ オッス、LINE
■中国オタク「ラブライブ痛地下鉄が上海に来た!みんな、叩頭したり拝んだりしたらダメだからな!」■ 中国メディアが「オタク、痛列車に拝礼=乗客安全に深刻な影響」という記事を配信しています。日本の人気アニメ・ラブライブの痛列車をひざまずいて拝むオタクの写真という面白すぎる写真をネタにしているわけですが、オタク界隈のネット掲示板では事前に「拝礼禁止!」との話題になっていたようです。百元籠羊さんが紹介しています。 ありがたいことにネタのタレコミをいただきましたので、今回はそれについてを。 4月に放映されたアニメが中国でも大人気となり、ファンの熱狂ぶりと凄まじい感染力伝染力から 「邪教」 の二つ名というかネタ呼称までついていしまった 「ラブライブ!」 ですがその後も中国での人気は衰えず、スマホ向けゲーム 「スクールアイドルフェスティバル」 の中国語版のサービスも開始となるなど更なる盛り上がりを見せて
Tiananmen, or Gate of Heavenly Peace / Mal B ■とっくに「風化」していた天安門事件 2014年6月4日、天安門事件25周年を迎えました。メディアの関連報道が乱打される中、作家の安田峰俊さんが興味深いツイートをしています。 天安門関連の新聞社説とかNHK見てるとむなしくなってくる。「事件は風化せず」「社会の矛盾と当局への不満はかつてなく高まり」「ネットを武器に中国を変える動きが…」。なんというかな、「今年はほんまいけるで阪神」「新外人はバースの再来や」と毎年書いてる阪神暗黒時代のスポニチ大阪版みたい — 安田峰俊(迷路人) (@dongyingwenren) 2014, 6月 4 そろそろ思い切って言おうよ ⇒「天安門、もう風化してて今日が何の日か知らない人多数、庶民が名前も知らないインテリが内外でたまに勉強会する程度です。一方、習近平政権は多難で
かつて一斉を風靡した日本の書籍『本当は恐ろしいグリム童話』が違法出版物の筆頭として新華社に取り上げられています。 2014年6月5日、新華社は百度掲示板、網易ブログ、土豆網など52サイトが暴力、エロなどの違法ネット出版物を掲載していたとして国家新聞出版広電総局の調査対象になっていると報じた。『本当は恐ろしいグリム童話』シリーズ、『暗黒童話』シリーズ、『邪悪童話』シリーズなどのコンテンツの掲載が問題となった。当局は違法ネット出版物122種を規定、計93サイトの責任を追及している。 この取り締まり、「浄網」(ネット浄化)キャンペーンの一環との話ですが(関連記事)、大手の掲示板・ブログサービスが槍玉にあがっていることが注目されます。政府と太いパイプを持つ大手さえも摘発の対象に……という威嚇効果があるかと。これでまた人力自主検閲に励まなければなりません。軽く調べてみたところ、百度掲示板の暗黒童話板
2014年5月24日、東シナ海を飛行中の自衛隊機に中国空軍機が異常接近する事件がありました(時事通信・WSJ)。 25日、中国国防部公式サイトは声明を掲載。日本自衛隊機は「中国の東シナ海防空識別圏に乱入、中ロ海上合同演習に対して偵察干渉を行った」と批判しています。 今回の件で改めて痛感したのは「中国人民解放軍は“甘噛み”のやり方を知らない」ということです。 中国が公海で演習を実施するのは自由ですが、他国がそれを見物して情報収集するのも自由です。冷戦期の米ソもそうして追いかけっこを繰り広げていたようですが、中国の場合は「演習が邪魔された?じゃあ火器官制レーダーを照射してみるか」「日本の国際海峡を通航したら偵察されたっ!じゃあヘリを護衛艦に異常接近させてやる」「米国の調査船が南シナ海を調査?じゃあ(偽装)民間船で妨害だ」と、それじゃ“甘噛み”にならないのでは……という強さでやり返してくるのが目
■ディエンビエンフーと南シナ海:中越艦船衝突の皮肉なタイミング■ ベトナムと中国の関係が更にキナ臭さを増しています、それも何とも皮肉なタイミングで。 日本でも大きく報道された西沙諸島近海での中国軍艦・公船とベトナム巡視船の衝突。それは中国の石油会社が南シナ海での石油資源掘削活動を始めたことから始まりました。 同地は中国が実効支配をしつつも、ベトナム、台湾も領有権を主張しているエリアです。その掘削作業の流れを阻止しようとしたベトナム側との小競り合いから、今月3日、4日にベトナム漁業監視船が中国船に「攻撃された」として6名が負傷。その不正を訴える形でベトナム外務省が7日に記者会見を開きました。中国側も反論しているようで、真相はわかりませんが大きな外交問題に発展していることは確か。ここではベトナム側から見た反応をご紹介します。 *5月8日付TuoiTre紙は中越艦船衝突のニュース。ディエンビエ
■「北洋海軍は最強。いや腐敗していた」党中央と中紀委の代理戦争か■ ■2014年と1914年と1894年 2014年1月のダボス会議に出席した安倍首相は、現在の日中の緊張状態を第一次大戦前の英国とドイツの関係になぞらえて発言しました。優しく解釈してあげると、貿易関係が深かった英独だって戦争になったんだから日中も気をつけなきゃねという意味合いなのですが、意地悪に解釈すれば「一次大戦前の英独?開戦必至だ!」となるわけで、ちょっとした騒ぎに。 ちなみに3月8日に開かれた両会の記者会見では、王毅・外交部長が「2014年は1914年でも1894年でもないですから」と嫌みを一発。まあ安倍首相の発言は誤解を招くこと間違いなしだったので、仕方ないのですが……。 さて、ここで1914年(=一次大戦が起きた年)に加えて1894年が持ち出されています。この年は日清戦争の起きた年です。今年はちょうど開戦120周年
インターネットメディアのSYNODOSに、「中国の所得格差はどうなっているのか」という記事を寄稿しました。中国社会を語る際の「定番ネタ」の一つである所得格差の問題について、政府が公表しているジニ係数の変動、「灰色収入」の存在とその規模、国有/非国有部門間の賃金格差、などの観点から整理しています。 ■中国のジニ係数に関するヘンテコ報道 さて中国の所得格差については日本でも関心が高い話題で、そのことはいいのですが、中にはかなりミスリーディングな紹介記事も見受けられます。例えば、少し前の『読売新聞』の記事です。オリジナルのリンクが切れているので「魚拓」を取っているサイトをリンクしておきます。 「中国で貧富の差拡大、ネット関連報道は次々削除 -読売新聞」 【上海=鈴木隆弘】23日付の中国紙・南方都市報によると、西南財経大学(四川省成都)の研究チームは、中国の全世帯の10%を占める富裕層が、全国の総
■中国金融のいびつさにつけこんだ大ヒット金融商品「余額宝」の秘密■ CHINA_036.JPG / torres21 ■「ダメ人間の投資商品」 「ダメ人間の投資商品」余額宝が熱い。1元単位で購入可能、いつでも引き出しOKのネット販売ファンドなのだが、その人気は急激に過熱。預け入れ資産額は2014年1月の2500億元から2月末には5000億元と倍増した。ユーザー数は8100万人(3月第2週時点)。株式投資のアクティブ口座数7700万口座を上回った(フィナンシャルタイムズ中国語版)。 預金を奪われる形となった既存金融業界もついに余額宝に反撃する姿勢を示した。先日はCCTV金融チャンネルの評論員が「吸血鬼」「寄生虫」とのどぎつい言葉で批判、余額宝の恩恵を受けているネットユーザーが猛反発するという一幕もあった。 しかしその評論員の批判を読むと、「吸血鬼」という批判もゆえなきものではない。余額宝は中
■ウーセル・ブログ「チベットでの中国共産党の宗教政策を概説する」■ チベット人作家ツェリン・ウーセルが、中国共産党による対チベット宗教政策の歴史を概観している。紆余曲折はあったものの、「チベットの宗教に狙いを定め、段階的な破壊行動を進めることを目的としていた」という点では50年以上も一貫していると指摘。今や「チベットの全ての僧院は袋のねずみと化している」と結論づけている。 中国共産党の対チベット宗教政策の概況 ブログ・看不見的西蔵、2013年11月16日(初出:RFAチベット語番組) 翻訳:雲南太郎 *3枚の写真は全てこの数カ月の間に私がラサで写したものだ。1枚目はダライ・ラマ法王が称賛する「チベット全土で最も神聖な僧院」ジョカンだ。今では僧院の屋上に真っ赤な中国国旗が掲げられている。2枚目と3枚目はラサ3大僧院のセラ僧院の写真で、残り少ない僧侶たちが問答場で観光客に向けて問答を演じている
■「日本国憲法は社会主義的」のウソ、社会主義憲法と近いのは自民党改憲草案だ■ 自民党の赤池誠章議員が参院憲法審査会で、現行憲法は「“憲法違反の存在”」「スターリン憲法の影響を受けている」と発言、話題となっている。 社会主義憲法の一つ、中華人民共和国憲法をも研究対象にしている筆者の立場からいうと、日本の現行憲法が社会主義憲法の影響下にあるとの赤池議員の指摘は言いがかりに近いように思われる。むしろ自民党憲法改正草案のほうが社会主義憲法に近い性格を有している。 ■現行日本国憲法は社会主義憲法の影響下にあるのか? 赤池議員の発言は2014年2月26日開催の参議院憲法審査会でのもの。該当発言は以下のとおり。 (日本国憲法は)旧ソ連の1936年スターリン憲法に影響されており、共産主義が紛れ込んでおります。第24条の家族生活における個人の尊重や、両性の平等、27条の勤労の権利および義務などは、その条項に
■2013年中国の経済、政治、外交を振り返る=津上俊哉『中国停滞の核心』を読む■ 津上俊哉さんの新刊『中国停滞の核心』をご恵投いただきました。 目次 序章 瀬戸際の中国経済 第1章 「7%成長」のまやかし第2章 「三中全会」への期待と現実 第3章 これが三中全会決定の盲点だ 第4章 「中国経済崩壊」は本当か 第5章 「経路依存性」との闘い 第6章 危機が押し上げた指導者・習近平 第7章 米中から見た新たな世界――二冊の本を読んで 第8章 「ポスト・中国バブル」期の米中日関係 第9章 中国「防空識別圏」問題の出来 第10章 安倍総理の靖国参拝 第11章 中国「大国アイデンティティ」の向かう先 第12章 当面の日中関係に関する提案――尖閣問題に関する私的な提言 ■経済、政治、外交……2013年中国を振り返る一冊 前作『中国台頭の終焉』でヒットを飛ばし中国経済の専門家として注目を集めている津上さ
■南京大虐殺犠牲者国家追悼日の制定、その実は個人的希望?■ 入口 / x li 中国の全国人民代表大会常務委員会は2月27日、9月3日を「抗日戦争勝利記念日」、12月13日を「南京大虐殺犠牲者国家追悼日」とする法案を決定した。中国政府全体が日本批判の動きを一気に強化したのではないか……と一見思われるが、冷静に見ると実はある個人が強力にプッシュした産物であり、その影響も限定的だと透けてみえる。 ■名ばかり記念日 まず抗日戦争勝利記念日および南京大虐殺犠牲者国家追悼日は国家の「記念日」および「公祭日」である(1)。 これだけ読むと、中国はこの2つの日を国民の祝日として定めたかのように思われるが、実はそうではない。中国には「全国年節及紀念日放仮弁法」という行政規則がある。この第2条によれば、仕事などが休みとなる日は新年、春節、清明節、労働節、端午節、中秋節、国慶節のみだ。 そして「抗日戦争勝利記
■「アダルトビデオにも著作権はある」台湾で日本メーカーが初勝利=AVの創作性めぐり奇々怪々の法廷審理■ Taiwan 2011 / /luca 2014年2月20日、台湾の知的財産法院は、日本のアダルトビデオ(AV)の海賊版DVDを販売した男性2人に、著作権法違反で有罪判決を下した。AVの著作権が認められた判決はこれが初となる(中央社、共同)。 日本メーカーが長年にわたり法廷闘争を続けてきた成果がようやく実った形となったが、完全解決とはほど遠い。というのも今回、台湾の大学教授が16本ものAVを詳細に鑑定、うち3本のみをオリジナリティーがある著作だと認めるという奇々怪々な裁判が繰り広げられていた。 すべてのAVに著作権が認められたわけではない。今後も裁判があるたびに大学教授がAVをじっくり観賞しなければならないという大変な展開になるのだろうか。 ■台湾ではAVに著作権はない 台湾ではAVに著
■遺族はなぜ紅衛兵の謝罪を拒否したのか?文化大革命の傷が癒えない理由■ 爱祖国 / timquijano 2014年1月、有名紅衛兵の一人である宋彬彬の謝罪、そして文革で殺害された遺族による謝罪拒否が話題となりました。謝罪拒否の声明文を読むと、なぜ文革の傷が癒えないのか、その一端が伝わってきます。文末に声明全文の訳を掲載します。 ■文革の傷が癒えない理由 昨年来、元紅衛兵の謝罪が相次ぎ話題となってきましたが、宋の知名度は他とは比べものになりません。彼女の署名で書かれた記事「私は毛主席に赤い腕章をつけてさしあげた」は各紙に転載されて文化大革命のムードを作り上げたのあり、文化大革命の火ぶたをきった立役者の一人として記憶されています。 謝罪から間もなく、再びこの問題が注目を集めました。紅衛兵によって殺害された卞仲耘校長の夫、王晶垚氏が「虚偽の謝罪」は受け入れられないとの声明を発表したのです。 以
■またまた気分はもう内戦、旧正月に大刀・銃・土砲が乱舞する村同士の戦争勃発―中国■ 2014年1月31日、広西チワン族自治区玉林市博白県鳳山鎮書房地村で、2000人が入り乱される械闘(宗族など二つの勢力が武器を持って戦うこと) があったという。投石、棍棒だけではすまず、銃に土砲(自家製大砲)まで飛び交う大合戦となった。 2014年2月4日、ネット情報まとめサイト・中国ジャスミン革命が伝えた。 旧正月のこの日、龐丁村廖氏一族は新年恒例の獅子舞行列を行った。村の家々を回り新年の挨拶をした後、行列は街へと向かったという。その行列が書房地村に差し掛かった時に事件が起こった。同村に住む劉氏一族が罵声を浴びせかけ、乱闘に。銃撃、砲撃が飛び交う大規模な械闘へと発展し、廖氏一族の山が3つ焼き払われた。玉林市から武装警察が派遣され、ようやく事態が沈静化したという。 去年の記事「気分はもう内戦?!広東省の田舎
毎年お決まりとなっているのが、統計の信頼性に関する質問が毎年でます。また格差をはかる指標であるジニ係数の正確性についても質問がでました。この問題を題材に中国経済の数字と,そのつきあい方を考えてみたいと思います。
■中国毒ギョーザ事件を法的に見る■ 酸菜猪肉饺子 Preserved Vegetable and Pork Dumplings - Original Taste / avlxyz 2014年1月20日に中国・石家荘市中級人民法院はいわゆる「中国毒ギョーザ事件」の容疑者・呂月庭に無期懲役を言い渡した。だがこれで解決なのだろうか?日中関係の懸案を消すための政治的判断ではないかという疑念は絶えない。それどころか、呂は真犯人ではないと考えている人も少なくない。 「証拠不十分なのに政治におもねって司法が判断を下す」となれば大問題のように思われるだろう。いや、確かに日本でこんなことをやれば問題なのは間違いない。だが、中国の社会主義的刑法のロジックに従えば“あり”なのだ。
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