宮台真司氏が『14歳からの社会学』という本を書いた。この本は、14歳でも読めるように、知識と経験に乏しい人でもその内容が分かるように配慮されて書いてある。一つの社会学入門書と言っていいだろう。子供のための入門書は、例えば「14歳のための○○」というような表題になっているものもある。しかし、宮台氏の本では「ための」ではなく「からの」という表現になっている。これには深い意味があるのではないかと感じる。 社会学というのは、今の大人たちも学校で習ったことがない。しかし、これまでの大人は、社会に出て働いたりすれば、それなりに社会というものがどういうものであるかを経験で知ることが出来た。学校で習わなくとも、学校を卒業した後に、社会のことは社会で経験することによって学ぶことが出来た。それが今ではたいへん難しい時代になっているのではないかと思う。 今日は成人式であり、日本では二十歳を過ぎれば一応大人として