百人斬り競争の新聞記事はジョークです日中戦争の初期に、こういう新聞記事がありました。 1937年12月13日東京日日新聞 今の人にとっては少しわかりにくいかもしれませんが、この記事は完全にジョークあるいはフィクションです。 現在では消えてしまった感覚ですが、かって日本には嘘を嘘と知りながら、真実に見立てて遊ぶといった文化が存在したのです。 失われた感覚 歴史的な経緯を説明しますと、上記のような文化は講談速記本から発生しました。 百人斬りは講談速記本の世界では平凡で、千人斬りまで存在します。 建前上、講談速記本には真実が書かれています。講談速記本の作者の言葉を貼り付けてみましょう。 作者はこの物語を書き上げるため、現地調査し古文書を読み解いて作ったと主張しています。ところが講談速記本の世界では、猿飛佐助が五人程度の人間を空に飛ばし時速二百キロの速度で移動させますし、豊臣秀頼が沖縄を統治してい