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ブックマーク / goldhead.hatenablog.com (106)

  • ハワード・スーンズ『ブコウスキー伝 飲んで書いて愛して』を読む - 関内関外日記

    ブコウスキー伝―飲んで書いて愛して 作者:ハワード スーンズ 河出書房新社 Amazon この日記の読者の方からのお便りで(みんなもっとお便り送ってくれてもいいんだからね!)、「チャールズ・ブコウスキー好きならスーンズの『ブコウスキー伝』いいですよ」と教わった。ブコウスキー好き人がブコウスキー好きの人にブコウスキーについてのをすすめるのだから、それはいいものだろうということで、読んでみた。 とはいえ、ブコウスキーの代表作、詩集でないものは、だいたいが自叙伝みたいなものだ。それらはだいたい翻訳されているし、もちろんおれは読んでいる。というか、おれにはブコウスキーの詩のよさというのはあまりわからない。原著を買って読んだりしてみたが(おれは英語が読めないのだけれど)、やっぱりピンとこない。ただ、ブコウスキーの自叙伝的作品にはやられた。ものすごく影響を受けた。 で、第三者が書いたブコウスキーの伝

    ハワード・スーンズ『ブコウスキー伝 飲んで書いて愛して』を読む - 関内関外日記
    murashit
    murashit 2022/02/13
  • なぜアナーキーは成立しないんだぜ? 栗原康『何ものにも縛られないための政治学 権力の脱構成』を読む - 関内関外日記

    何ものにも縛られないための政治学 権力の脱構成 (角川書店単行) 作者:栗原 康 KADOKAWA Amazon 「はじめに」にだいたい重要なことは書いてある 権力はいまやこの世界のインフラのうちに存在する。 ―不可視委員会 ぎゃあ、そうだったのか、おれたち、インフラの奴隷になっていたのか。なんでこうなっちまったんだ。 「民主主義とは、ありとあらゆる国家形態にとっての真理である」と書きしるしたマルクスはまちがっていた。民主主義とは、ありとあらゆる統治形態にとっての真理なのである。 ―不可視委員会 うわあ、いいこと言ってるような気がするぜ! って、不可視委員会ってなんだ? 図書館にないぜ。ないから読めないぜ。でも、栗原康ってだれだ? 今まで何冊も読んできたが、いまいちわからんぜ。わからんけど、アナーキーだ。お行儀のいいアナキストじゃないのはわかる。今だ、今、やるなら今しかねえ、今以外にねえ

    なぜアナーキーは成立しないんだぜ? 栗原康『何ものにも縛られないための政治学 権力の脱構成』を読む - 関内関外日記
    murashit
    murashit 2021/12/21
    勢いがある
  • おれの好きな小説10選 - 関内関外日記

    はてなブログ10周年特別お題「好きな◯◯10選」 さようなら、ギャングたち 夜の果てへの旅 チャンピオンたちの朝 高丘親王航海記 ニューロマンサー 世界の終りとハードボイルド・ワンダーランド ユービック 愛その他の悪霊について パルプ 不安の書 ……うーん。ちょっと自分で掘り起こしてみようと思ったが、10選というのはむずかしい。とはいえ、とりあえず、暫定的に、こんなところで。 さようなら、ギャングたち さようなら、ギャングたち (講談社文芸文庫) 作者:高橋 源一郎 講談社 Amazon おれにとって目が覚めるような小説との出会いというと高橋源一郎の『虹の彼方に』とないうことになるのだが、それよりも衝撃を受けて、いまだにおれのなかで最高級の小説というと『さようなら、ギャングたち』ということになる。いずれも父の棚にあったものであり、『虹の彼方に』は「こんな小説もある」とすすめられ、『さよ

    おれの好きな小説10選 - 関内関外日記
    murashit
    murashit 2021/11/02
    こんなかだとセリーヌだけ感覚が違うな
  • 精神科とか心療内科とかの初診予約に時間がかかるのなんとかならねえか? - 関内関外日記

    とりあえず、以下のページを読むのです。読むのです。 blog.tinect.jp ……読みましたか? あなた、読みましたね? なんと、おれが書いたものです。 では、こちらの楽屋話というか、付け足しに移らさせていただきます。楽屋話が面白いという人もいるのです。 で、おれが言いたいのはこの記事のタイトルにある通りのことです。匿名ダイアリーなどで「精神病んでるかも?」というような人には、「初診の予約には時間がかかるから、早めに動いたほうがいい」というコメントを残すようにしています。なにせ、上の記事にある通り、「初診は二週間後です」というのは二回か、三回か言われたからです。 でもね、ちょっと待てよ、と言いたくなるわけです。世の中には余裕を持って、「なんとなくメンタルの調子が悪いようだから、念のため予約しておくか」という人もいるでしょう。 でもね、多分だけど、「もうダメだ、もう精神科にかかるしかない

    精神科とか心療内科とかの初診予約に時間がかかるのなんとかならねえか? - 関内関外日記
    murashit
    murashit 2021/02/18
    そうなんだよなー、あれどういう事情があるんだろう
  • 幻覚剤を使わない人生に意味はあるのか? 『幻覚剤は役に立つのか』を読む - 関内関外日記

    幻覚剤は役に立つのか 亜紀書房翻訳ノンフィクション・シリーズ 作者:マイケル・ポーラン 発売日: 2020/06/26 メディア: Kindle版 原題は「HOW TO CHANGE YOUR MIND」。邦題は『幻覚剤は役に立つのか』。幻覚剤は役に立つのか? 役に立つに決まってんだろ。そりゃあこのを読め、この文章を読め、ウハウハザブーンだぜ! ……というところまでテンションは高くないにせよ、著者自身の「地下に潜ってみる」経験と、瞑想によるその体験の反芻の中で生まれたであろうこのは、なにやら多幸感に包まれているようですらあった。 もちろん、著者がラリって書き散らしたサイケデリックな神話体系というわけじゃあない。至極、冷静だ。LSDのヒッピー時代を冷静に振り返り、ティモシー・リアリーをぶった切り、ありったけの懐疑心で「地下に潜り」、今、再び盛り上がってきている精神医学における幻覚剤、LS

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    murashit 2021/01/21
  • ジョー・バイデンはすばらしいアメリカン・ポルノ・ショップの夢を見るか? - 関内関外日記

    「隣はポルノ・ショップだが、この場所で合っているのだろうか?」 おれは園芸センターの駐車場でつぶやいた。 おれはアメリカン・ドリームの行きつくところがここにあると知らされやってきた。 「隣はポルノ・ショップで、向かいは葬儀屋だ。間違いないのか?」 おれは初めてのアメリカにいて、だれかに向かってそうつぶやいた。 以前のおれ。25年前のおれには日という国から一歩外に出るチャンスがあった。それは、通っていた中高一貫私学男子校で、参加希望者のみの夏休みアメリカ修学旅行という企画だった。参加者を募る。応募すれば行ける。 おれはそれに参加しないことにした。おれはもとより外に出るのが怖かった。そしてなぜか、銃というものがとても怖かった。おれにはアメリカは無理だな、と思った。おれはアメリカに行かなかった。それ以降、おれが海外に出るチャンスはなかった。 アメリカ行きを決めた連中は意気揚々だった。アメリカ

    ジョー・バイデンはすばらしいアメリカン・ポルノ・ショップの夢を見るか? - 関内関外日記
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    murashit 2020/11/10
    わいせつ石膏サーガだ!
  • 新コロナウイルス対策失業団戦記 - 関内関外日記

    その晩の夕のメニューは、いつもどおりのすいとんともやしの和え物だった。すいとんといっても、味のない、ぬるい塩スープに白いかたまりが浮かんでいるだけだ。 事の号令を待っていると、そこへ監視官が入ってきた。汚れてベージュ色になったマスクの紐を右側だけ外し、副首相スタイルでがなり始めた。 「今夜は、明日の迎撃戦をひかえた大切な夜である。ここ横浜は首都防衛の最後の盾だ! そこで、農林水産上級副大臣閣下より、ありがたいお気持ちを頂戴した! これを糧に、明日の戦闘に打ち勝てる!」 すると、薄汚れた白衣の給仕班が入ってきて、ソーシャル・ディスタンスを守っているぼくたちのプレートに、肉のかけらとメロンを置いていった。 「事、開始!」 ぼくたちはそれぞれの、ぼろぼろのマスクを外して、事を始めた。原則、会話は禁止されていたが、一人の男がつぶやいた。 「おれ、ステーキ・チェーンで働いていたからわかるんだ

    新コロナウイルス対策失業団戦記 - 関内関外日記
  • ブログを書くということに対するたたずまいについて - 関内関外日記

    年末、いつもの図書館で少し時間を潰す必要があった。一階の文庫棚からなにか適当なを選んで、椅子に座って読もうじゃないかということになった。そのときに目に入ってきたのが『雑文集』と背に書かれた。ちょうどいいじゃないか。 村上春樹 雑文集 (新潮文庫) 作者:村上 春樹 出版社/メーカー: 新潮社 発売日: 2015/10/28 メディア: 文庫 というか、ここのところずっと読んでいない村上春樹のだった。デビュー直後の短いエッセイから、イスラエルでのスピーチ、ボツになった原稿などが収められている。やはり村上春樹は読みやすいので、これがすいすい読めてしまう。「そろそろ時間かな」というときには半分くらいまで読んでいたので、そのまま借りてきた。 中に「翻訳の神様」という一編があった。どこに書いたものかは忘れたが、ともかく翻訳について書かれていた。そこに、こうあった。 ここに収められたレイ・カーヴ

    ブログを書くということに対するたたずまいについて - 関内関外日記
  • 高橋源一郎『今夜はひとりぼっちかい? 日本文学盛衰史 戦後文学編』を読む - 関内関外日記

    今夜はひとりぼっちかい? 日文学盛衰史 戦後文学篇 作者: 高橋源一郎 出版社/メーカー: 講談社 発売日: 2018/08/23 メディア: 単行 この商品を含むブログ (4件) を見る でも、内田裕也は黙っている。いつスタートしていいのか、わからないのか。なんだか、はにかんでるようにも見えた。そして、内田裕也は、いきなり、ジョン・レノンの「Power to the People」の冒頭の部分を歌い出す。もちろん英語である。 「Power to the People……」だ。日語に訳すると、 「人民に力を、人民に力を、人民に力を」である。 わけがわからん。テレビの画面に、巨大な、 違 和 、 が生まれた瞬間を、おれは見ていた。 そして、内田裕也はいった(英語で)。 「I'd like to tell you something(伝えたいことがあるんだ)」 そして、また内田裕也は英語

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    murashit 2019/05/22
  • 反出生主義、この世に生まれ出るという不運―シオラン『生誕の災厄』を読む - 関内関外日記

    ただひとつの、物の不運、それはこの世に生まれ出るという不運だ。起源そのものに宿っていた攻撃的要因、膨張と熱狂の原理、起源にゆさぶりをかけたあの最悪のものへの突進、そこまでこの不運の源泉を遡ることができるだろう。 おれはおれを反出生主義者ではないかと思っている。詳しいところはわからない。以前、おれはブックマークにこんなことをメモした。 やはり人類の絶滅こそが一番正しいのではないだろうか? [人間] [万歳] べつに今いるのを殺すことはないけれど、これ以上増やさなくてもいいとはわりと気で思う。 2018/06/11 14:18 b.hatena.ne.jp おれはこれを書いたとき「これだ」と思った。べつにだれの言葉の引用でもない。おれの内から湧き出た言葉だ。ひょっとしたらだれかの影響を受けているのかもしれないが、それを言い出したらキリがない。ここに今叩きつけている言葉そのものも影響だろう。

    反出生主義、この世に生まれ出るという不運―シオラン『生誕の災厄』を読む - 関内関外日記
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    murashit 2018/08/27
    goldheadさんがまだシオラン読んでなかったの意外だった
  • 材料はいいけど馬力が……ハリ・クンズル『民のいない神』を読む - 関内関外日記

    民のいない神 (エクス・リブリス) 作者: ハリクンズル,木原善彦出版社/メーカー: 白水社発売日: 2015/02/13メディア: 単行この商品を含むブログ (8件) を見る 特異な語りの配列、 視点の切り替え、 時空を行き来する 数多のエピソード、 9.11後の「現実」を描く試み と、裏表紙に書いてあった。UFOカルトにウォール街にアメリカ先住民に……と、一つの場「ピナクル・ロック」をめぐる物語が展開される。……わけなんだが、なんというか材料は面白くなりそうなのに、なにか退屈。物語をすすめる推進力というか馬力に欠けているという印象。正直、途中で読むのやめてもなんとも思わんだろうな、という感想。 てな具合に思ったのだが、まあこれがポストなんちゃらの小難しい小説世界なんですよ、と言われたら、「はあ、そうですか」と応えるほかない。あとはなんだろうね、ウォール街で金持ちになったシーク教徒(9

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    murashit 2015/12/07
  • リチャード・ブローティガン『ホークライン家の怪物』を読む - 関内関外日記

    ホークライン家の怪物―ゴシック・ウエスタン (1975年) 作者: リチャード・ブローティガン,藤和子出版社/メーカー: 晶文社発売日: 1975メディア: ?この商品を含むブログを見る グリアとキャメロンにとって、サン・フランシスコからハワイまでの旅は、なんともまあ怖ろしいものだった。アイダホ州で保安官補を撃ったときよりもおっかないくらいだった。その保安官補ときたら、十回も撃ったのに全然死ななかった。最後にはとうとう、グリアが頼むはめになったのだ。 「もう撃つのはいやだから、どうか死んでくれ」すると保安官補のいうことには、「オーケーだ。もう死ぬからさ、撃つのはやめてくれ」 「もう撃たないよ」とキャメロンがいった。 「結構、じゃ、死ぬよ」言葉どおり、かれは死んだ。 作の舞台は1900年代初頭(だったかな?)のアメリカ、東オレゴン。アメリカ人にしても「東オレゴン?」という場所らしい。グリ

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    murashit 2014/06/03
  • わいせつ3Dプリンターの星 - 関内関外日記

    ぼくの故郷は打ち棄てられたコロニー群にあった。 正確にいえば、今もあるし、まさに今ぼくはそこに帰ろうとしている。 古びたドッキング・アームがシャトルを固定する。すこし船が揺れる。乗客はぼく一人だった。ここは気密空間なのに、まったくの無音のようだ。シートベルトを外すと、手提げかばん一つでぼくはコロニーへの隔壁に向かった。いまや最後の有人コロニー、ジャスト・ジョーイへ。 ぼくが生まれたころには、コロニー群の廃棄がとっくに決まったあとで、ほかのコロニーはすでに無人化され、ナノマシーンがメンテナンスを行うのみになっていた。ただ、ジャスト・ジョーイのみは有人管理が細々と続けられていて、管理ブロック周辺に小さな村のようなものができていた。ナノマシンが叛乱を起こすこともないだろうが、なにかのときに人がいた方がいいということだった。あるいは、新旧の他のコロニーになにか大事故でも起きたときに、受け入れる体制

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    murashit 2014/05/14
    わいせつ石膏サーガ新作だ
  • チンコッきりおじさんのこと - 関内関外日記

    江戸の庭園?将軍から庶民まで (学術選書) 作者: 飛田範夫出版社/メーカー: 京都大学学術出版会発売日: 2009/08/20メディア: 単行(ソフトカバー)購入: 1人 クリック: 4回この商品を含むブログ (4件) を見る 郊外に抱屋敷を持っていても、下町に住まざるをえなかった町人は、自宅に茶庭をつくって一何十両もするという樹木を植えて、風流を楽しんでいたという。 江戸の下町でよい庭をつくるには、山の手の赤土を土屋から入れさせるのである[略]地面に苔をつけるには下町の焼土では、深山、また幽谷の風趣を求めることは出来ない。植木のためにもよくない、そこで赤土の価がよい。 いくども火事で焼けた江戸の町の土は瓦礫が混ざっているので、コケにも樹木にもよくなかった。そこでコケがよくつく赤土を望んだということらしいが、値段が高かった。それに目をつけたのが朝散大夫藤木氏の末裔の「チンコッきりおじ

    チンコッきりおじさんのこと - 関内関外日記
  • 図書館で本を借りることを恥と思わなくなってきている - 関内関外日記

    図書館を借りては読み、読んでは返すという習慣ができてから2年くらい経つ。それまでおれは、は買うものだと思っていた。そう育てられた。まだネット通販が盛んでない頃、父から紀伊國屋書店のアカウントを与えられ、漫画以外ならなんでも買っていいという時期もあった。親の金だろうと、借金だろうと、は買うもの。 図書館というのは人生にとって眼中にないものだった。縁のないものだった。女の人がいる飲み屋とか、パチンコ屋とか、大人になってからの中学生用学習塾とか、引っ越しを考えていないときの不動産屋とかと同じく、視界の埒外にあった。 それがどうだろうか。実家が破産、一家離散となって十年くらいたち、ふと横浜市の中央図書館の図書カードを作ってみれば。どれだけの蔵書があるかわからぬが、読みたいと思えるは検索で出てくる。予約も取り寄せもできる。すべて無料でできる。図書館、どれだけすごいのか。 と、同時に、おれは

    図書館で本を借りることを恥と思わなくなってきている - 関内関外日記
  • わいせつ野菜の村 - 関内関外日記

    父とわいせつ野菜 ぼくの村はわいせつ野菜の村として知られている。知られているといって、周囲の村々にちょっと知られているくらいのことだけど。ともかく、昔から根菜をわいせつな形に育ててはそれを持ち寄り、お祭りにしたりする、そんな村なんだ。いつしかそれが普通の畑仕事になっていって、わいせつ野菜の好事家なんかが、わりといいお金で野菜を買い求めるようになった。みんな、わいせつ野菜を作るのに熱心になったんだ。ひどく変な村かもしれないと、思わないこともないのだけれど。 そんな変わった村の中で、父は生真面目すぎる性格だったんだと今にしてみれば思う。ある日、わいせつ石膏の行商人を家に泊めたことをきっかけに、「これだ!」って思ったらしいんだ。つまりは、わいせつ石膏を型にして野菜を育てれば、安定してわいせつな野菜を作れるって発想だ。なにせそれまでは、土の中に木や石をいれてみたり、苗木にまじないの札を貼ったりと、

    わいせつ野菜の村 - 関内関外日記
  • すばらしいポルノ遊星 - 関内関外日記

    すばらしいポルノ・ガールが淫猥なフォルムのポルノ・スポーティ・カーで街をポルノ・スピードで突っ走る。エンジンからは甲高いポルノ・サウンド。淫らな夕日に照らされた猥褻型ポルノ・ビルからは日々のわずかなポルノ・マネーを得たポルノ・マンやポルノ・レディがとぼとぼとポルノ歩きで吐き出される。 ポルノ・ガールはビッグ・ポルノ街を後ろに、いやらしい形をしたポルノ山にあるポルノ湖畔を目指す。坂道、猥褻な形のポルノ・シフトを握る。乱暴にギア・チェンジする。ポルノ・スポーティのポルノ・エンジンは甲高いポルノ声を響かせる。ポルノ・スピードはポルノ・メーターを振り切る。 流れていくポルノ景色。横手にポルノ湖畔のポルノ遊園地が見える、ポルノ観覧車が見える。ポルノ遊園地ではポルノ・ネズミやポルノ・ダックが淫猥なショーを繰り広げている。エレクトしたポルノ・パレードの時間も近い。 ポルノ・ガールはひとけのない湖畔のポル

    すばらしいポルノ遊星 - 関内関外日記
  • 追憶のアンパンマン - 関内関外日記

    「それいけ!アンパンマン」などの漫画や「手のひらを太陽に」の作詞で知られる漫画家のやなせたかしさんが13日に心不全のため東京都内の病院で亡くなりました。 94歳でした。 http://www3.nhk.or.jp/news/html/20131015/k10015283981000.html おれの中で相当に古い記憶。アンパンマンの紙芝居。その頃のおまえは幼稚園児。紙芝居の時間。開始前、順番に「今回どの紙芝居を読むのか」を選ぶ係が選ばれる。先生に教員室に連れられていく。普段は立ち入ることのできない場所。たくさんの『アンパンマン』の紙芝居がある。その中から一つ、選ぶ。もちろん、先週読んだもの、あるいは前に読んだものは分けられていたかもしれない。それでも、いくつかの『アンパンマン』の中から一つ選ぶ。おまえが選ぶのだ。おまえが選んだものが、その後の教室で先生によって演じられる。その時間、おまえの

    追憶のアンパンマン - 関内関外日記
  • プランNo.1729 - 関内関外日記

    いよいよい詰めたおれは包丁を持って立ってた。右手に一、左手に一。回転寿司屋のレジの向こうの男はまず右手を見て、次に左手を見た。そして言った。 「板前志望ですか?」 「いいえ、強盗です。お金をください」 男はうんざりしたような表情で、「一で十分ですよ、わかってくださいよ」と言う。 周りからいっせいに携帯端末のシャッター音が聞こえてきた。店内を眺めてみれば、醤油差しから醤油を直飲みする男、裸足で回転皿の上に乗って回ってる女子高生。それを追うように、高速で謝罪文と清掃業務をするアルバイトが皿の上にのせられて回っていた。不祥事が先か謝罪文が先かわからないありさまだった。 「これはあの、従業員も経営者のマインドが必要とかいうやつですか?」とおれ。 「あのころ街は美しかったんだよ」と店長。 手渡されたのはきっかり25万円だった。両手がふさがっていたので、包丁を一カウンターに置いた。また携帯端

    プランNo.1729 - 関内関外日記
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    murashit 2013/08/29
    まさかのわいせつ石こうシリーズだった
  • わいせつ円盤の山 - 関内関外日記

    わいせつ円盤の山 ぼくは四方を山に囲まれた小さな村に生まれた。地図に記された名前とは違うのだろうけれど、地元の人たちはみな「東の山」、「南の山」、「西の山」、「北の山」と呼んでいた。いい加減なものだった。山といってもどれも険しい山じゃなかったから、小さい頃から山菜採りにでかけたり、野鳥採りのかすみ網をしかけたり、かっこうの遊び場だった。 けれど、大人たちから厳しく立ち入りを禁止されていた山がひとつだけあった。それは「西の山」だった。小さい子には「鬼が出る」、「神かくしにあう」なんて言っては、決して近寄らせようとはしなかった。 それがわいせつ円盤の山だと知るのは、もう少し成長してからのことだった。ぼくらの村の子供は、あの山のことを知ることで、子供でなくなる境を一歩またぐのだった。 わいせつ円盤の山の歴史 わいせつ円盤の山のことは、ある日、年長の若い衆の、ちょっとませたのから聞かされた。だいた

    わいせつ円盤の山 - 関内関外日記
    murashit
    murashit 2013/07/22
    いつのまにかシリーズ化されている