みずほ証券の小林俊介チーフエコノミストに、米経済が日本経済に与える影響について聞く。米連邦準備理事会(FRB)は金融緩和の継続を打ち出しており、米国の3万ドル相場は当面続く。この構造は日本の3万円相場にも当てはまる。1.9兆ドル(約200兆円)の米コロナ対策は、当面は需要を拡大させる。しかし、いずれ反動減が訪れる。そのとき日本が新型コロナに対する集団免疫を獲得できていなければ、日本にとって内外の需要が同時に縮小することになる。米コロナ対策はインフレも助長する。予想される3つの波の影響は円安にとどまるだろうか。 (聞き手:森 永輔) 株式の「3万円相場」の今後をどのように展望しますか。日経平均は2月半ば、30年ぶりに3万円台を回復しました。2月最終週の後半こそ反落しましたが、3万円近くを維持しています。 みずほ証券の小林俊介チーフエコノミスト(以下、小林):若干、スピード違反の観があります。