マツダの技術力の象徴ともいえるロータリーエンジン。三角形のローターが回転することで動力を生む独自の構造を持つ同エンジンは、燃費面ではやや不利ながら、小型、軽量、高出力という特性を持ち、1967年発売の「コスモスポーツ」に初搭載された。その後、ロータリーエンジンは2012年に生産終了となっていたが、今般、発電機用として蘇った。11月に発売となったプラグインハイブリッド(PHV)車「MX─30 Rotary─EV」がそれだ。同車の主査を務める商品開発本部の上藤和佳子氏に、ロータリーEVの開発秘話や、同氏の異色のキャリアなどについて聞いた。 ロータリーEVモデルの開発に時間がかかった理由 ――マツダの象徴ともいえる独自技術、ロータリーエンジンの量産を11年ぶりに復活させましたね。 上藤 和佳子/マツダ商品開発本部 主査 1975年11月28日生まれ。1998年10月マツダに入社し、車両技術部 塗