■排便後の飛び散りを模擬実験 これから冬にかけて、ノロウイルスによる食中毒や感染性胃腸炎が最も多くなる。予防のための手洗いの大切さはよく言われる。しかし、ノロウイルスで下痢をしているときの排便後の処理で、手のひらや長袖の袖口まで汚染されることがある。ノロウイルスは感染者からの2次汚染も多いだけに、排便による汚染の実態を知り、予防対策を徹底することが重要だ。(平沢裕子) ◆広範囲で確認 ノロウイルスは、感染者の便や吐瀉(としゃ)物から人の手を介して2次感染することはよく知られている。どうやって人の手はウイルスに汚染されるのか。 長野県北信保健福祉事務所は昨年、感染者の排便によって、トイレや体がどれだけウイルスで汚染されるか模擬実験した。食品・生活衛生課の和田由美さんは「排便後に手指が汚染され、食卓にウイルスが持ち込まれることは知っているが、本当にそうなのか。実際にどの程度の汚染があるかを視覚