ネタ 「兄たんもうご飯食べた?今日さあマミちゃんとぶつかっちゃってさあ」妹はそう言いながら僕の膝の固くなっている部分の皮膚を爪でカリカリと掻く。雰囲気的に悲しいことがあったときのクセなのだ。僕は目の前にあった妹の頭を左手でグっと引き寄せて髪を無言で撫でてやる。妹が僕を兄たんと呼ぶようになったのはほんの悪戯心からだった。 まだ母が生きていた頃に食卓で僕のことを名前で呼び捨てる妹を母の前で叱りつけた。母は、じゃあ何と呼んで欲しいの?と僕をなだめるように言った。僕は冗談で、じゃあ兄たんって呼べと言った。食卓は予想以上に笑いが起きて妹は僕を冷やかし半分で兄たんと呼ぶようになった。しかし母が死んだときに僕を慰めようとして妹はこう言った。「兄たん元気出せよ、兄たん」妹は無理にニっと笑った直後に悲しみをこらえきれずに号泣した。 妹は僕に頭を撫でられるのが好きだと言う。いまも頭を撫でられたくて僕のペニスを