古今東西、すぐれた古典文学は多々あるわけですが、“古典文学”というやつはどうにもこうにも効率が悪い、と思います。まず読むのに時間がかかります。頭も精神もけっこう使います。もちろんそれに費やした時間を無駄に思うことなんてないですが(むしろ、諸々の時間を節約したいと思うのは文学に向き合う時間を捻出するためですが)、古典文学というのは決してインスタントな楽しみ方はできません。 そんな古典文学ですが、私は基本的には「出版されてから10年を経ていない本は読む価値がない」と思っています。まぁ、そんなことをいいつつも実際は出版されて10年未満の本も余裕でいっぱい読んでいるんですが、「今話題の本」と「古典」があったらとりあえず「古典」に手を伸ばす人間でありたいな、とは常日頃思っています。 ★★★ 「今話題の本」ならば、つまんないなー、失敗したなー、と思うことはあっても、挫折した、読み通せなかった、となるこ