昔々一休和尚は、正月には杖の柄の先に骸骨を載せて辻説法をし、「正月は冥土への道の一里塚」と説いたそうだが、年の明けた今昨年暮れのある出来事を思い返すと新年早々縁起でもない話だが、やはりこの地球は間もなく滅びるような気がする。昨年十二月のダーバンでのCO2に関する世界会議の体たらくはどういうことなのか。会議を延長して得られた合意とは、重病の病人に手当てをしないことへの合意としかいいようない。 地球温暖化の元凶であるCO2の多量排出国であるアメリカ、シナ、インドの三国がごねた末のごね得の所産以外の何ものでもありはしない。彼らが納得するための案を今後四年かかって二〇一五年に作成し、それをさらにその五年先に稼働させるという決定が何の足しにもなりはしないことは自明であって、その間、これから九年の間温暖化は加速されて進み、異常気象は最早異常なものではなしに正常なものとなっていく、いや既になっている。