森林伐採が進むアマゾンで、森を作りながら作物を育てる農業が注目されている。その農業を生みだしたのは、日本人移民たちだった。ニューヨーク支局・柳沢高志記者が取材した。 世界最大の熱帯雨林が広がり、“地球の肺”とも呼ばれるアマゾン。しかし、森林伐採によってその面積は年々減少し、深刻な国際問題となっている。ブラジル・アマゾンの町、トメアス。そこにはなぜか、日本の名前が付いたホテルや店が並んでいた。町のあちこちには「ブラジル生まれ。2世だね」「今75です。25歳でアマゾンに来ました」と、語る人たちがいる。 実はここは、80年以上前に日本人の移民が開拓した町。この町で日本人移民たちが考え出した農業が、いま、アマゾンを守る持続可能な農業として世界的に注目されている。その一人、小長野道則さん(54)に農場を案内してもらった。一見畑など無いように見える場所だが、小長野さんが「ここが畑です。森のように見えま