ヘリウムは、製造業の成長が目覚ましい中国を始めとするアジア地域で需要増大の一途をたどっており、2000~2007年で約2倍になった。 中国を始めとした新興国で医療用MRIの需要が増加しており、中国のMRI 台数は現在、2000台(日本は4000台)で、今後も増加すると見られている。 ヘリウムは工業的に生産出来ず、特定の天然ガス田のみで産出される。 現状の生産量は以下の通りで、約170百万m3だが、後記の通り、既存ソースは減る方向にある。 生産の大半は米国カンザス・テキサス・ワイオミング・オクラホマ州等中西部に頼っている。 米国政府は「ヘリウム条例1960修正条項」により、カンザス州の民間所有ガス精製工場から天然ガス中のヘリウム回収を始め、これをテキサス州アマリロ近郊のクリフサイドにある国家備蓄基地へ集約、ここで純度向上と貯蔵を行った。 1995年段階で、ヘリウム備蓄量は10億m3に達し、翌