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ブックマーク / book.asahi.com (3)

  • 「ガリ切りの記」書評 文字以上の何かを刻み込み|好書好日

    ガリ切りの記―生活記録運動と四日市公害  [著]澤井余志郎 ツイッターはもちろん、ワープロも一般化していなかったころ、さまざまな社会活動で活躍したのがガリ版印刷だった。 がりがり音をたてながら原紙に文字を刻む。それを「ガリを切る」といった。一瞬の波及力は望めないものの、そこには文字以上の何かが刻み込まれていた。 著者は、三重県四日市市で、ガリ版を「武器」に長年、大気汚染公害とたたかってきた。その日々を振り返る。 1950年代前半、紡績工場で女性工員とともに生活記録運動に取り組み、社会学者の鶴見和子らと交流を結んだ。工場を解雇されて地区労の事務局員に。60年代から公害の被害住民から聞き取りを始め、ガリ版文集「記録『公害』」を99年まで発行してきた。 「弾圧・圧力があったればこそ継続できたと思う。ほめられていたら、無視されていたら続かなかったと確信する」 ◇ 影書房・2100円

    「ガリ切りの記」書評 文字以上の何かを刻み込み|好書好日
  • コミック・ブレーク (広告特集) : 3月のライオン昭和異聞―灼熱の時代 [漫画]西川秀明 [原案・監修]羽海野チカ - 朝日新聞社広告局 | BOOK.asahi.com:朝日新聞社の書評サイト

    ■舞台は昭和44年、火花散る情熱の棋士録! マンガ大賞2011や第18回手塚治虫文化賞マンガ大賞など、数々のマンガ賞を受賞。『3月のライオン』は将棋という特殊な世界を舞台にしながら、性別を問わず幅広い層に受け入れられている傑作だ。 主人公の高校生プロ棋士・桐山零の他にもキャラの立った人物が満載で、第十六世名人にして日将棋連盟のトップに立つ神宮寺会長もその一人。作はその神宮寺会長の若き日を描いたスピンオフとなっている。 昭和44年、27歳の神宮寺八段は3年前の名人戦惨敗のショックからようやく立ち直り、雪辱を誓っていた――。実在の十六世名人は中原誠だが、神宮寺は世代や「泥沼流」と呼ばれる棋風から、米長邦雄を思わせる。振り飛車を昭和に復活させ、彼を粉々に打ち砕いた「化物」は、当時無敵を誇った十五世名人・大山康晴がモデルに違いない。 強い印象を残すのは、誰もが上を向いていた高度成長期ならではの

    コミック・ブレーク (広告特集) : 3月のライオン昭和異聞―灼熱の時代 [漫画]西川秀明 [原案・監修]羽海野チカ - 朝日新聞社広告局 | BOOK.asahi.com:朝日新聞社の書評サイト
    shigak19
    shigak19 2016/04/02
    山田道美がモデルらしい棋士も出るらしいと聞いて。二上達也や内藤國雄辺りがモデルの棋士も出てくるのかしら
  • コラム別に読む : 坂本義和の平和論 酒井哲哉が選ぶ本 | BOOK.asahi.com:朝日新聞社の書評サイト

    ■リアリズム踏まえた理想主義 坂義和は論壇における理想主義的国際政治論の雄として名高い。軍縮と平和を説き、現実主義者と激しい論争を繰り広げた坂は、戦後日の平和論の象徴的存在と通常は理解されている。10月7日付の紙に掲載された訃報(ふほう)には、坂の議論の賛同者も批判者も、それぞれに深い感慨を持ったことだろう。 だが、今日改めて坂の著作を振り返ったとき、それらは単純に理想主義的な議論として一括(ひとくく)りにはできないことに気づく。坂が最初に手がけたのは、近代保守主義の代表的思想家であるバークのフランス革命観を中心とした思想史研究だった。イデオロギーと権力政治が交錯する点で、フランス革命と冷戦は重なりを持っている。過去の優れた保守主義の思想を知ることで現在の自分の位置を見定めることが、坂の出発点だった。未完のこの助手論文に晩年手を入れて完成した『国際政治と保守思想』には、ウィ

    コラム別に読む : 坂本義和の平和論 酒井哲哉が選ぶ本 | BOOK.asahi.com:朝日新聞社の書評サイト
    shigak19
    shigak19 2014/11/07
    一見すると井上寿一や藤原帰一による紹介とそう大きく違う訳ではないけれど、前二者よりもこの酒井哲哉の評の方が魅力的なのはなんでだろう
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