【ロンドン=木村正人】米メキシコ湾の原油流出事故を起こした英BPに対するオバマ米大統領の激しい非難が、両国の特別関係を損ねているとの世論が英国内で広がっている。同社は世界90カ国以上で約9万人が働く国際石油資本(メジャー)で、株式の約4割は米国で保有されている。にもかかわらず、「BPたたきは英国たたきと同じ」と心の底で恨みに思う英国人が多いのは、BPの歴史に由来している。 英日曜紙サンデー・タイムズが世論調査会社YouGovと17、18の両日実施した世論調査で、45%の英国人がオバマ大統領になってから両国関係が悪くなったと回答、1カ月前の25%から急上昇した。オバマ大統領のBPへの対応が両国関係を損ねていると考える英国人も64%にのぼった。 原油流出事故をめぐっては、対策に追われるBPのヘイワード最高経営責任者(CEO)が被害住民の感情を考慮せず、「自分の生活に戻りたい」と漏らしたことに反