華やかなミュージカルでおなじみの劇団四季だが、一方で社会問題を真っ正面から見据えた社会派現代劇にも力を入れている。現在は、尊厳死を題材にした「この生命(いのち)誰のもの」(ブライアン・クラーク作、浅利慶太潤色・演出)を上演中だ。主演の味方隆司は、「せりふの一言一言に重みがある。しっかり伝えなくてはと思う」と話す。 ■「死ぬ権利」めぐる裁判 「この生命誰のもの」は、1978年にロンドンで初演。劇団四季は翌79年に日本初演した。その後、物語の設定を日本に置き換え87年に再演し、その後も繰り返し上演してきた。 主人公は彫刻家の早田健。交通事故で、首から下が全身麻痺となり指も動かせない。豊かな感性と鋭い知性を持つ彼にとって、話すことしかできない人生は苦痛でしかない。治療を拒否し退院を望むが、それは死を意味し病院側は拒否。早田が主張する「死ぬ権利」をめぐり、病室で異例の裁判が行われる。
【「在宅死」テーマ劇出演】 県内で在宅医療に携わる県職員や医師らが「看取(み・と)り」をテーマにした劇団を結成した。思い出深い自宅で家族に見守られながら最期を迎えることにある「温かさ」を伝えるのが狙いで、25日の初舞台には嘉田由紀子知事も天使の役で出演する。 【県職員発案「家族と別れ 大切に」】 劇の題名は「また逢(あ)う日まで」。冒頭、死後に天使になった人たちが集まり、「死ぬ前に家に帰りたかった」などと自身の最期を振り返る場面で天使の羽をつけた嘉田知事が登場。「ある日の明け方に、私は娘の腕の中で眠るうちにすーっとこちらに来たんです」と、家族に看取られた思い出を満ち足りた表情で語り、劇のテーマを印象づける。 劇団誕生のきっかけは5月の在宅医療の勉強会。患者が自宅で安心して最期を迎えるための連携体制について医療、福祉、行政関係者が話し合った際、県民の間で在宅死に抵抗感があることが話題
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