米南部テキサス州で、電子書籍のみを取り扱い、本を所蔵しない図書館を新設する計画が進んでいる。図書館から離れた地域に住む住民へのサービス向上が狙いで、全米でも極めて珍しい試みという。 テキサス州のベクサー郡が今年後半に開館予定の図書館は「ビブリオテック」と呼ばれ、学習室や子供用スペースも用意。読書室に備え付けられたパソコンやタブレット端末に電子書籍をダウンロードして読む仕組みだ。端末を借りて自宅で読むこともできる。利用者登録さえ済ませれば、自分の端末へのダウンロードも可能で、貸し出しや返却のために図書館に足を運ぶ必要もなくなる。 当初は1万冊程度を扱う。電子書籍の調達費を含む事業費は150万ドル(約1億4千万円)。ベクサー郡は今回の計画が成功すれば、増設も検討するとしており、端末だけの図書館なら「(敷地面積が小さい)ショッピングセンターにも開館できる」(幹部)と意気込む。(共同)