経済連携協定(EPA)に基づくインドネシア人看護師と介護士の受け入れが早ければ7月下旬から始まる。医療や福祉分野での外国人労働者の本格的受け入れは初めてである。 少子高齢化で労働人口が減る中で、日本は外国人労働力の活用が課題だ。今回の受け入れを人手不足を補う安価な労働力と見なすことなく、長期的視点から海外の高度人材受け入れを考えるモデルケースとしたい。 この受け入れは、人材の輸出を図りたいインドネシア側の要求で実現の運びとなった。日本側には慎重論もあったが、他のアジア諸国とのEPA交渉を円滑に進める狙いもあって同意した。 介護士らの人材確保に悩む日本の福祉団体などが「外国人労働力に頼らざるを得ない」と政府に訴えていた経緯もあった。現在、インドネシア側で人選が、日本側で受け入れ介護施設の募集・審査が行われている。 しかし、今回の受け入れをめぐる双方の溝はまだ埋まっていない。インドネシア人は母