自転車の人気が高まっている。「ちょっと駅まで」という“ちょい乗り”にとどまらず、軽量で剛性が高いスポーツモデルのロードレーサーで風を切る本格派や、都会の通勤に利用する「ツーキニスト」まで、マニア以外にも多彩な乗り方が広まってきた。ガソリン高騰などを背景に、環境に優しい乗り物として見直されるようになったほか、健康意識の高まりも一因のようだ。熱い「自転車乗り」たちに会った。(柳原一哉) メタボ解消に 東京都大田区の会社役員、木本憲伺さん(48)は昨春、約5万円のクロスバイク(ロードレーサーとマウンテンバイクの中間型)を購入した。動機はいたって単純な「メタボ対策」だった。 100キロを超す体重。自宅近くには「多摩川サイクリングロード(通称、多摩サイ)」が延びる。「もうこれは自転車しかない」と一念発起したという。約1年半が過ぎ、見事に自転車にはまった木本さん。現在は、パーツにこだわって組み立てた約