名古屋城本丸御殿復元着工を祝い、松原武久・名古屋市長(中央)らにより集まった人たちに餅がまかれた=19日午後、名古屋市中区、小川智撮影 名古屋城(名古屋市中区)で19日、戦災で焼失した本丸御殿の復元工事の着工式があった。不況の嵐が吹き荒れる中、総額150億円を投じる復元事業に、松原武久市長は「名古屋の起爆剤になる」と意気込む。 元の本丸御殿は、安土桃山時代から江戸時代にかけて造営された近世城郭御殿の傑作。1930年に国宝に指定されたが、45年の空襲で天守閣とともに焼失した。 復元計画では、本丸御殿は名古屋開府400年となる10年秋に玄関部分を公開し、17年度の完成を目指す。事業費の3分の1の50億円を寄付で賄い、3分の1を国と県の補助金、残りを市の負担で建てる。かつては、市役所内でも「夢物語」ととらえられていたが、05年の愛知万博での剰余金10億円が市に配分されたことから、機運が一気