自社で開発したハードを最初に売って、その後は消耗品で継続的に儲ける。インクジェットプリンターなどで常套のビジネスモデルだ。 では、このハードを他社が作った“人のふんどし”で賄えるとしたらどうだろう。ハード開発の初期投資を必要としないまま、自社で作った消耗品は売れ続ける。まさに「濡れ手で粟」の商売になり得る。 これを具体的に実践している商品がある。キングジムが今年2月に発売したメモ帳「ショットノート」だ。年間目標の15万冊に対して、初回出荷分3万 5000冊を用意したがすぐに完売。発売前の期待値も高く、同社ホームページへのアクセス数は、発表日に通常の2.6倍に及んだという。ネット通販などでは、今も品薄の状態が続いている状況だ。 ショットノートは、見た目は何の変哲もないただのメモ帳。ただこれが、米アップルの「iPhone」と組み合わせることで威力を発揮する。 まずは同社が無料で配信するiPho