残念だけど人の遺体はそのままにはできない。 土葬でも構わないし、土に還るという考え方からすれば確かにそれは正しい。 でも現代では火葬が主流になっている。簡単に変えられるものではない。これはこれまでの人間たちが決めてきたことだ。 確かに焼かれることだけを中心として思ってしまえば、ものすごく熱いし痛いし苦しいし、発狂するであろう。ただし生きていて意識があればの話に過ぎない。亡くなってしまえば意識はなくなるはず。そうでなければ火葬場は阿鼻叫喚の地獄絵図さながらの叫び声だらけになってしまう。さすがにそれでは焼くという事はしないだろう。でもそうはなっていない。だからこそ続いている。昔は伝染病などで亡くなった人をまきを積んだ上にそのまま置いて焼いたという記録がある。それでも叫び声はない。 火というのは昔からどこでも言われるように浄化するために用いるという意味合いがある。 死んだら肉体は自分のものではな