投資信託や保険商品を勧めてきた銀行員が、今年から「寄付」を勧めるかもしれない。政府が2011年度から、信託銀行に預けたお金を政府認定のNPO法人などに計画的に寄付できる信託商品を認めるためだ。銀行を通じて安心して寄付ができるとともに、税優遇も受けられるよう環境を整え、寄付文化を広げる狙いだ。 この制度は「計画的寄付信託」と呼ばれる。投資信託のように銀行に一定額を預け、そこから毎年決まった額と利子が定期的に寄付されていく。預けた期間中に亡くなった場合、残ったお金はすべて寄付される。 寄付先は、預けた銀行が、政府認定のNPO約190法人や公益社団法人、学校法人などを紹介する。これらから自分で寄付先を指定し、寄付を受けた団体からは活動や会計の報告がある。 さらに、年間の寄付額を税務署に確定申告すれば、その年に納めた税金から、最大で寄付額のほぼ半額が返ってくる。ただし、納めた税金の4分の1が