「政財界のフィクサー」と呼ばれた熊取谷稔氏が久々に表舞台に登場した。 熊取谷氏はバブル時代、当時の自民党副総裁、金丸信氏や自民党幹事長、小沢一郎氏と近かったといわれ、1988年に発覚したリクルート事件で有罪判決を受けたNTT元会長、真藤恒氏の側近として名前が挙がったこともある。 パチンコ機製造販売のコスモ・イーシーを中核とする企業グループのオーナーである熊取谷氏は、そうした政界人脈を生かしてパチンコ業界にプリペイドカードを導入しようと監督官庁の警察庁に働きかけたことも有名だ。 人脈は芸能界にも広がる。「麻薬取締法で起訴された元俳優の押尾学(2012年2月に懲役2年6月の実刑が確定、現在仮釈放中)の保釈金を用立てたのが熊取谷氏だった」として週刊誌などを賑わした。 その熊取谷氏が再びクローズアップされたきっかけは、グループ会社の脱税事件である。 国税から所得隠しを指摘された直後に、会社は破産申