石炭火力は火力発電の中では低コストであり、燃料の調達にも課題が少ない。問題は大量に二酸化炭素を排出することだ。これを抑えるために木質バイオマスを混ぜ込んで燃やす試みが進んでいる。だが、石炭専用の発電所に「木」を投入することは可能なのか。全国6カ所の発電所で進んでいる実証運転の内容を紹介する。 石炭火力は日本の火力発電の4分の1を担う太い柱だ。石油やLNG(液化天然ガス)と比較して熱量当たりの価格が低く、価格の変動も少ない。定常的な火力発電に向く性質だ。 欠点は二酸化炭素(CO2)を大量に排出すること。設備の建設や燃料輸送、保守までライフサイクル全体で発生するCO2の量は、最も効率のよいLNGコンバインド火力と比較して2倍、効率の低い石油火力と比較しても約3割も多い。「バイオマス混焼発電」に関心が集まるのは、石炭とバイオマスを混ぜて発電すれば、出力を下げずにCO2の排出量を低減できることだ。
トップ > 滋賀 > 6月28日の記事一覧 > 記事 【滋賀】 県内最大級バイオ発電 米原の業者、2年後稼働へ Tweet mixiチェック 2013年6月28日 木質バイオマス発電参入を発表するいぶきグリーンエナジーの清水国行社長(中)ら=県庁で 木材加工と木材リサイクルを手掛けるヤマムログループの発電会社「いぶきグリーンエナジー」(米原市)が、同市に売電のための県内最大級となる木質バイオマス発電施設をつくる。建築廃材などを砕いた木質燃料チップを燃やした熱で発生させる水蒸気で電気を生み出す仕組み。年内に施設を着工する予定で、二〇一五年一月の本格稼働を目指す。 発電出力は一時間当たり三千五百五十キロワット。年間三百三十日、二十四時間体制で稼働を予定し、発電所内で使う電力七百キロワットを差し引いた二千八百五十キロワットを売電する。 六月に経済産業省から再生可能エネルギー固定価格買い取り制度
日本の真ん中で急増するメガソーラー、木質から汚泥までバイオマスも多彩:エネルギー列島2013年版(9)栃木 栃木県でメガソーラーの建設が続々と始まっている。豊富な日射量を活用する「とちぎサンシャイン」プロジェクトが進行中で、60か所以上の候補地に発電事業者を誘致する。農林業や自治体を中心にバイオマスの導入にも取り組み、木質から糞尿・下水汚泥まで資源が広がってきた。 那須や日光などの高原リゾートで知られる栃木県は地図で見ると日本のほぼ真ん中にある。山間部を流れる川を利用して、古くから水力発電が行われてきた。これから2020年に向けて、自然の力を最大限に生かした再生可能エネルギーの導入計画が進んでいく。その1つが「とちぎサンシャイン」プロジェクトである。 県を挙げて取り組むプロジェクトを中核に、2020年度には太陽光発電を580MW(メガワット)まで拡大することを目指す。従来の計画では2020
環境省が2003年度から継続している廃棄物エネルギー利用施設に対する補助金制度が2013年度も始まった。ごみなどの廃棄物のほか木質などのバイオマスを燃料に使う施設も対象になる。補助金の総額は前年度よりも増えて8億円を超える規模になった。第1次の公募を6月6日まで受け付ける。 補助金制度の名称は「廃棄物エネルギー導入事業」。環境省が地球温暖化対策の一環で同様の事業を毎年実施している。2013年度は総額8億1800万円の予算で、前年度と比べて4300万円も増額した。 補助金の対象になる施設は6つの分野があって、ごみなどの廃棄物を焼却する際の熱をエネルギーとして効率的に活用できる設備(図1)や、廃棄物から燃料を製造する設備が含まれる。新たに設備を導入する際の工事費と事務費が補助金の対象で、費用の2分の1か3分の1が上限になる。適用を受けられるのは民間企業など法人に限られ、地方自治体は対象外だ。
木材を加工する業種はバイオマス発電導入に向いている。木材には利用できない部分が必ず残り、木質バイオマスは発電に適するからだ。広島県に拠点を置くウッドワンは、これまでも社内で消費する電力の約5割をバイオマス発電でまかなってきた。2015年には発電規模を2倍近くに拡張、出力が1万kW(10MW)を超える予定だ。 木質建材メーカーのウッドワンは、2013年5月、木質バイオマス発電の規模を拡大し、固定価格買取制度(FIT)を利用した売電を開始する計画を発表した。 同社は建具や床材、収納家具などを加工・販売する企業。木質建材の製造時に発生する未利用木材はバイオマス発電に向いており、これまでも社内に置いた2カ所の発電所(出力4600kWh、出力1300kWh)でバイオマス発電を行ってきた。自家消費と売電を目的とした発電所である。2011年度は2782万kWhを発電し、そのうち1689万kWhを自家消費
リリース、障害情報などのサービスのお知らせ
最新の人気エントリーの配信
処理を実行中です
j次のブックマーク
k前のブックマーク
lあとで読む
eコメント一覧を開く
oページを開く