本日は、いわゆる「記者ぶらさがり取材」について、思うところを記します。野田佳彦首相は、菅直人前首相のやり方を真似て、毎日の記者ぶらさがり取材を「受けない」としています。主に失言を避けるためとされ、ネットなどの反応をみると「マスゴミのぶらざかり取材など受ける必要はない」という肯定的な見方と、「記者ぶらぐらいさばけないで逃げてどうする」という否定的な見解の双方があるようです。 私自身は、国民がときの首相と政府の考え方を知る機会を確保する意味で記者ぶらさがり取材は継続した方がいいと考えています。ただ、ここで長年(計8年余)、官邸担当記者をやっていたものとして「本音」を語ろうと思います。 マスコミ各社がほぼ一致して継続を求めているこのぶらさがり取材ですが、正直なところ、われわれ記者にとってない方が楽で有り難い部分もあるのです。 例えば夜のぶらさがり取材は首相のキャラクターやそのときの政治状況、日程