システム構築は,推進者の力量が問われる作業である。特に多数の人々がかかわる場合は,さまざまな意見が噴出してまとまらないことが多い。そうした時に推進者は,しっかりした姿勢を維持し,特定の人たちの言いなりにならないように気を付けねばならない。どのような場合にも,推進者の決断が早ければ早いほどロスは少ない。決断が間違っていても早く気づけば間違いを正せる。システム構築の成否は推進者のパワーと決断力にかかっている。 本記事は日経コンピュータの連載をほぼそのまま再掲したものです。初出から数年が経過しており現在とは状況が異なる部分もありますが,この記事で焦点を当てたITマネジメントの本質は今でも変わりません。 金属加工業のT社は営業システムの刷新を計画した。見積もりから受注,製造,販売,売掛金管理にいたるまでの流れに一貫性を持たせ,製造サイドが常に早めに情報をインプットして原材料や物流の手配までできるよ
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