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日本は「成熟国家」などではない。まだまだ「伸びしろ」にあふれている。 著書『新・観光立国論』で観光行政に、『国宝消滅』で文化財行政に多大な影響を与えてきた「イギリス人アナリスト」にして、創立300年余りの国宝・重要文化財の補修を手掛ける小西美術工藝社社長であるデービッド・アトキンソン氏。 彼が「アナリスト人生30年間の集大成」として、日本経済を蝕む「日本病」の正体を分析し、「処方箋」を明らかにした新刊『新・所得倍増論』が刊行された。そのポイントを解説してもらう。 この記事の写真を見る ■労働人口で計るとさらに悪化する日本のランキング 前回の記事(「『1人あたり』は最低な日本経済の悲しい現実」)では、日本の生産性が先進国で最低であることをご紹介しました。この記事には多くの反響をいただきました。 一番疑問視されたのは、日本は高齢者が多いから、生産性を計るために1人あたりGDPを使うと、日
小売りや飲食業といった日本のサービス業の「労働生産性」は、アメリカのおよそ半分の水準にとどまり、1990年代後半よりも格差がやや広がったという最新の調査結果がまとまりました。 「労働生産性」は、従業員1人当たりが一定の労働時間にどのくらいのモノやサービスを生み出しているかを示す指標です。 発表によりますと、日本とアメリカを比較できる最新のデータがある、2010年から2012年の平均で、アメリカの1時間当たりの労働生産性を100としますと、日本の製造業は69.7%で、業種別では「化学」で143.2%、自動車などの「輸送機械」が92.7%などとなりました。 一方、小売や飲食業などのサービス業は49.9%でアメリカのおよそ半分の水準にとどまり、90年代後半と比べても日米の格差はやや拡大しました。 業種別で見ても、「飲食・宿泊業」がアメリカの34%、「卸売・小売業」が38.4%、「運輸業」が44.
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