鬼界彰夫「ウィトゲンシュタインはこう考えた」サマリー last update:2005/01/29 第1部 ウィトゲンシュタインのテキストの特徴と読み方 ウィトゲンシュタインのテキストは普通の文章ではなくて、思考の結晶としての 「考察(ベメルクンク)」を書き並べたものだから、思考の過程がたどりにくい。 思考過程をたどるには草稿に戻るのが良い。ウィトゲンシュタインのテキスト作成過程は、 「一次手稿」→「最終手稿」→「一次タイプ原稿」→「最終タイプ原稿」という段階を経る (いつもその4段階というわけではなく、3段階のこともある)。これを遡ってゆくと 思考過程がわかる。また、手稿の段階では複数の主題が同時平行で考えられていることが 多いので、それを解きほぐす必要もある。 第2部と第3部は『論理哲学論考』の解説である。第4部では『哲学探究』、 第5部では『確実性の問題』の時代