21世紀初頭、国際社会を一国でリードしてきたアメリカは、2022年、もはや一国では中国を封じ込める力を持たなくなっている。そうした中、「価値の同盟」を掲げ、イギリス、オーストラリアに共同行動を呼びかけ、昨年12月には「民主主義サミット」を開催した。が、どうもうまくいっていない。 イギリスはEU(欧州連合)から離脱し、「グローバル・ブリテン(大英帝国再編)」を目指して、米英の軍事的連携を強めている。オーストラリアも、アジア、オセアニアでアジア人の経済力が拡大する中、米英との同盟強化により存在の再構築を図っている。 このような現状で、アメリカ、中国、ロシア、北朝鮮などに囲まれた日本は、どのように行動すればよいのだろうか? アメリカとの同盟関係を既定路線と決め込むことなく、今後の日本のアジア政策を考えてみたい。 アメリカ中心の「価値の同盟」 最大の特徴は、アメリカ・バイデン政権の「価値の同盟」戦
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